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ゾゾタウンから有名アパレルが一斉に逃げ出す兆候…ゾゾに出品する必要性低下か

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「ゾゾタウン HP」より

 昨年末、アパレル大手のオンワードホールディングスが衣料品通販サイト「ゾゾタウン」への衣料品の出品を停止したことが話題になった。日本経済新聞によると、サイト運営会社のZOZO(ゾゾ)が昨年12月25日から始めた定額会員サービス「ZOZOARIGATOメンバーシップ」(以下、ARIGATO)において、出品社に割引の参加を求めたことなどで条件が折り合わなかったことが理由だという。オンワードは「23区」や「自由区」など百貨店などに展開するブランドの衣料品をゾゾタウンに出品していた。

 さらに1月17日には大手子供服ブランドのミキハウスも出品を停止したとのニュースが駆け巡った。

 ARIGATOは年間3000円(税別)または月500円(同)の会員料を払うと、ゾゾタウンで常時10%引きで買い物ができるというもので、割引分はゾゾ指定の団体へ寄付したり、購入先ブランドに還元したりもできる。割引分はゾゾが負担するのでブランドが経済的な損失を被ることはない。

 だが、オンワードは値引きによるブランド価値の低下を危惧し、出品停止に踏み切ったと考えられる。また、ゾゾタウンでは、これとは別に恒常的に割引セールが実施されており、それを嫌気した側面もありそうだ。

 オンワードのような高価格帯のアパレルブランドにとって、ブランド価値は販売において重要な意味を持つ。「高級感がある」「ハイブランドだから」といった理由で購入されることが少なくない。そういったブランドが「いつも安売りしているブランド」と思われてしまったら、そのブランドは愛されなくなり、売れなくなってしまう。そういったことを避けるため、高価格帯のブランド各社はブランド価値を保つためにさまざまな施策を講じている。そのひとつが、売れ残り商品の廃棄だ。

 昨年、ブランド価値を保つために、売れ残った新品の衣料品を大量に廃棄している事情が明らかになり、社会問題化したことが記憶に新しい。衣料品の廃棄は多くのアパレルブランドで行われており、日本だけで推定年100万トン近くが廃棄されているとされている。繊維業界では「6割売れれば大成功」といわれ、売れ残りの在庫を過剰に抱えることが常態化しているが、ブランド価値を重視するところは値引き販売を嫌い、影で大量廃棄を行っているのだ。

 英高級ブランドのバーバリーが、衣料品や香水など約42億円相当を燃やして捨てていたことが昨年明るみになった。ブランド価値を守るための措置だが、厳しい非難の声が上がった。この批判を受けて、ブランド価値の低下を恐れた同社は、廃棄をやめて再利用や寄付に回すことを表明せざるを得なかった。皮肉にも、ブランド価値を守るための行為がブランド価値を毀損する行為になってしまった。

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