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有馬賢治「今さら聞けないマーケティング 基礎の基礎講座」

レオパレス問題やバイトテロで認識、企業存続のためには「従業員満足」が重要

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レオパレス21(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

「日本企業には優れた技術があるが、マーケティングのノウハウがないために海外企業に負けてしまう」という解説がよく聞かれ、書店にはマーケティングに関する書籍があふれている。そのマーケティングの基礎の基礎として、これまでブランド論を解説してきたが、今回はそのブランドや企業を構成する“従業員”について、立教大学経営学部教授の有馬賢治氏に話を聞いた。

従業員の職場満足度アップがバイトテロをなくす?


――マーケティングにおいて従業員とはどんな存在なのでしょうか?

有馬賢治氏(以下、有馬) 企業にとって売上や利益はもちろん大切ですが、マーケティングのゴールはあくまで“顧客満足”です。なぜなら、顧客満足を軽視して利益を得られたとしても、それは短期間の儲けでしかありません。中長期的に企業を存続・成長させるには、納得して購買してくれる顧客からの継続的な売上確保が重要だからです。そして、その顧客に満足を与える存在こそが、サービスや商品を直接顧客へ提供する従業員なのです。

――ある意味でその最前線の従業員が企業のすべてを握っていると。

有馬 そうです。どんなに品質の良い商品でも、それを直接提供する従業員の接客ひとつで顧客の企業に対する印象は大きく変化します。また、通販・ECといった業種でも、基本的には従業員による接客を通じて顧客満足は形成されます。そういう意味では、従業員の教育が何よりも大事といえるでしょう。

――最近はチェーン店のアルバイトが仕事中にふざける様子を動画で撮影し、SNSに投稿するいわゆる“バイトテロ”が社会問題になっています。これは従業員の教育不足が原因でしょうか。

有馬 従業員のモラルの低下は、当人に問題があると同時に、会社が従業員に業務の意義や誇りを提示できないために発生する現象だと私は見ています。支払う賃金でプロ意識を持たせることもできますが、アルバイトに支払える賃金には限度もあるでしょう。だとしたら、雇用側が働きやすい環境を努力して整えれば、最前線に立つ従業員たちにもその姿勢が伝わって、責任感を自覚しやすくなるのではないでしょうか。

――アルバイト従業員は「どうせ一時の小遣い稼ぎ」といった感覚で仕事をしている人も多いですよね。

有馬 はい。ですが、業務の意義や次のステップへ進むことの自分にとってのメリットが示されれば、“アルバイト意識”の強い従業員でも、働くことで自己のキャリアデザイン上の経験値が上がるという価値を見いだしてくれることが期待できます。アルバイトに限った話ではありませんが、今の若い世代には職場で与えられた仕事に対して「なんで私が」や「どうしてこんなことを」と聞く人が多くなっているそうです。仕事を通じて彼らが何を得られるのかを雇う側がしっかりと説明しないといけない時代になってきたということです。

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