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街からエッソ、モービル、ゼネラルが消え、連日ENEOSのCMが溢れている背景

文=編集部
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ENEOSの看板(「Wikipedia」より/Taisyo)

 石油元売り国内最大手のJXTGホールディングス(HD)は6月、ENEOSホールディングス(HD)に社名を変更する。現在の純粋持株会社JXTGHDの下に3つの中核事業会社を置く体制から、石油の精製販売を担うJXTGエネルギーとJXTGHDを一体運営する体制に移行する。JXTGエネルギーは6月の定時株主総会の開催日に、社名を給油所で使用しているブランドのENEOSに変更する。グループの名称もENEOSグループとなる。

 6月の段階では組織の一体運営にとどめるが、将来は新ENEOSHDと新ENEOSが合併することで完全な事業持ち株会社への移行を目指す。JX石油開発、JX金属については、大幅な権限委譲を進め、それぞれの事業の特性に応じ、より自立性、機動性、独立性を高めていく。2社は社名をそのまま継続する。事業持株会社となる新ENEOSHDの下にJX石油開発とJX金属がぶら下がるかたちとなる。

給油所のブランドは「ENEOS」に統一

 JXTGHDは源流である日本石油が1999年、三菱石油と合併したのを皮切りに再編を重ね、そのたびに社名を変えてきた。2010年には新日本石油と新日鉱ホールディングスが統合し、JXHDとなった。17年、東燃ゼネラル石油と統合、社名にTGが加わった。給油所では、旧東燃ゼネラル系のエッソ、モービル、ゼネラルからENEOSへのブランドの統一が19年7月に完了した。半世紀以上親しまれてきた、エッソ、モービル、ゼネラルの看板は給油所から姿を消した。

 ENEOSは日石三菱石油時代の01年、給油所の新しいブランドとして生まれた。ENERGY(エネルギー)とギリシャ語の新しいを意味するNEOS(ネオス)を組み合わせた造語である。東京オリンピック・パラリンピックの石油・ガス・電気業種のゴールドパートナーであるJXTGは、世界にENEOSブランドを発信できる絶好のチャンスを迎え、広告費を湯水のごとく使っている。JXTGエネルギーのオリンピックCMが連日テレビで流れ、新聞には「東京2020オリンピック聖火リレーを応援しよう」の全面広告が躍る。ENEOS応援団アンバサダーに女優の吉田羊を起用した。給油所のブランド統一した次のステップとして、社名をENEOSに変える。

 一連の再編は旧日石主導で進められてきた。人事権も旧日石が掌握した。JXTGHGの杉森務社長は旧日石の販売部門の出身。旧日本鉱業出身の内田幸雄会長は19年6月に特別理事に退き、現在、会長は空席だ。18年6月、JXTGエネルギーのトップに就いた大田勝幸社長も旧日石出身。

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