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「アンタどうなってるの?」波物語、参加者の親も近所の住民から批判…経営する会社に影響も

文=編集部
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NAMIMONOGATARI(波物語)公式Twitterアカウントより

 新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言下の愛知県常滑市で8月29日に開かれた野外ヒップホップイベント「NAMIMONOGATARI(波物語)2021」。同イベントで8000枚のチケットが販売・配布され、会場で客同士が密状態になり、酒類が提供されていた問題に対し、経済産業省は7日、同イベントに交付予定だったイベント支援補助金3000万円を取り消す方針を固めた。

 愛知県は8日、同イベントに参加し、コロナ感染の陽性反応が出た県内10~20代の男女18人をクラスターに認定(7日午後6時現在のデータ)。また県外では東京都1人、静岡県1人、岐阜県複数名(同県より人数公表を控えるよう要請があったため非公表)、大阪府1人の感染が判明した発表した。また同時に愛知県と名古屋市の無料PCR検査で4人の感染が確認されたことも説明された。同イベントでの感染者は最低でも25人以上となった。

批判の矛先は参加者の家族にも

 同イベントの主催者であるoffice keefによる感染防止対策の不備や、同社と懇意だった出演者のZeebra氏の謝罪の仕方などに関し、連日、インターネット上では批判が噴出している。問題が経産省の補助金取り消し措置に発展したことで、「補助金取り消しの前例を作ってしまった」など、イベント事業者からoffice keefへの恨み節も散見される。さらにネット上の批判の矛先は主催者や出演者だけではなく、同イベントへの参加者や周囲にも向かっているようだ。

 愛知県内で会社を経営する50代男性は疲れたように語る。

「同じ地域で別に住んでいる息子がNAMIMONOGATARIに参加していました。コロナの陽性反応は出ていないとのことです。ただ、SNSで参加したことを友人などに報告していたらしく、地元の仲間や同級生の間で噂が広がったようで……。

 地元の取引先や地域の顔役の人たちから、『おたくの息子さん、常滑のやつに参加したらしいけど、どうなっているの? アンタは感染していないよね? (従業員に)感染者は出てないよね?』などと詰問されたり、嫌味を言われたりしています。うちは地元の取引先メーンの中小企業なので、非常に苦しいです。息子のSNSがどんな状況になっているかは、気が滅入るので見ていません。

 お騒がせして申し訳ない気持ちでいっぱいです。ただ息子といっても、もう20代のいい大人で別々に暮らしているので、我々がその行動をどうこうできるものではないのですが、『お前がしっかり教育、管理しないからだ』『コロナがこの地域で拡大したらどう責任を取るのか』と言われ……。そんな状況で、妻もすっかり気を病んで臥せっています」

 不適切な運営の結果、イベントに関わった人はもちろん、その周囲を含めたすべての人の“平穏”を奪ってしまう結果になりつつあるようだ。

 ちなみにNAMIMONOGATARI公式Facebookアカウントは今年1月1日、青海波模様とイベント会場で盛り上がる観客らの姿をコラージュした画像をアップし、次のような記事を公開していた。

「we hope a peaceful life ”平穏な日々が来る事を願っています”

【青海波】

 デザインに落とし込まれた模様『青海波(せいがいは)』は、広い海がもたらす恩恵を感じさせる柄で、無限に広がる波の模様に未来永劫へと続く幸せへの願いと人々の平穏な暮らしへの願いが込められています」

(文=編集部)

 

BusinessJournal編集部

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