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底上げ疑惑のセブン、量は最下位…コンビニ・サンドイッチ検証、ファミマは表面に具寄せ

取材・文=文月/A4studio
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ファミマのミックスサンド

 忙しい日の朝食として重宝するコンビニのサンドイッチだが、コンビニエンスストア各社によってその量や価格、内容にばらつきがかなりあるのだ。なかでもセブン-イレブンのサンドイッチは、「底上げがひどすぎる」という意見がネット上で散見される。底上げとは、見た目的にボリュームたっぷりに見せるものの、中身は少ないことを指す。特に12月にTwitterへ投稿されたあるツイートでは、セブンの「ミックスサンド」(税込291円、以下同)内のツナの具がほぼない状態の写真がアップされており話題を呼んだ。

 また、そんなセブンの底上げ問題が本当なのか検証するべく、別のTwitterユーザーがセブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップのミックスサンドを比較するツイートを投稿。ツイートでは、各社のサンドイッチの中身を分解しており、重さ、価格、美味しさ、ボリュームを評価軸にじっくり検証されていた。総評としては「量とたまご好きならローソン」「量も味も全体的にバランスが良いのはファミマ」「ハムと玉ねぎ入りツナ好きならミニストップ」「高いレベルのツナとシャキシャキのレタスを楽しみたい方はセブン」と結論付けられており、どのコンビニにも一定の評価するべき点はあった模様。

 一方、ツイート主の感想ではあるが、やはりセブンのみ「量が軽い」と指摘されていたのが印象的である。だが工場での生産でどうしてもムラはできるだろうし、それによって味や品質も変わってくるのだろう。そこで今回は、セブン、ファミマ、ローソンから販売されている「ミックスサンド」を購入してレビュー。中身を分解しつつ検証していきたい。

ツナサンド比較:ファミマが満足度で圧勝

 まず各社のミックスサンドの内容をざっと紹介しておこう。

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左からセブン、ファミマ、ローソン

 写真左からセブン、ファミマ、ローソンの順番となっている。どのコンビニのサンドイッチも、ツナサンド、ハムレタスチーズサンド、たまごサンドの3種類が入った商品であることは共通している。価格はというとセブンが291円、ファミマが278円、ローソンが300円と最大で22円も価格に開きのあることがわかった。ちなみに商品の重さは、包装を取り除いた状態でセブンが102g、ファミマが134g、ローソンが122gとこちらも最大32gも差が見られ、セブンがもっとも軽い。そして見てのとおり、商品のヴィジュアルは各社で少しずつ異なっている。

 それではツナサンドから検証していこう。以下、並び順は左からセブン、ファミマ、ローソンとする。

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ツナマヨの量は見てわかるぐらいの違いが

 セブンは、このなかだと最もボリュームが少なく、ややパンチに欠ける。しかし、一つひとつのツナの肉は2社よりも大きく、しっとりとほぐれる柔らかさで美味。玉ねぎも瑞々しく、最も甘みを感じた一品。上品な甘さと旨味は群を抜いてトップだった。一番ボリュームがあったのはファミマだ。ずっしりとツナマヨが敷き詰められていて、食べ応えがあった。みじん切りにされた玉ねぎも3社のなかで一番大きく、かつ小粒のポテトサラダも入っているのでシャキシャキ、ホクホクとしたふたつの食感を楽しめ、満足感は高い。

 若干水っぽさを感じたのがローソン。ツナマヨ自体はファミマに次いで量が多いように見えたが、パンの表面にはマヨネーズの油が塗りたくられており、若干ふやけていた。ただパンの端まで敷き詰められているので、最後までツナの味を堪能できるのはメリットだといえよう。

 ツナサンドは満足度を評価するとしたら、ファミマの圧勝だと感じた。

ハムレタスチーズサンド比較:セブンに軍配

 続いては、ハムレタスチーズサンドを紹介。一見すると各社ともにおおむね大差はないが、細かいところで違いが確認できるのでレビューしていく。

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レタスのシャキシャキ感はセブンが一番?

 セブン-イレブンは具のバランスが最も優れていると感じた。ハムはシンプルな味付けでしっとりと柔らかく、濃厚なチェダーチーズとの相性も抜群。チーズはソフトな口当たりで、舌に強くコクが残る味わい。またレタスもドレッシングでビショビショになっておらず、葉そのもののフレッシュさを存分に味わうこともできた。

 一方、ファミリーマートは断面から察するにハムのボリュームがありそうだったのが、なんと表面部分に小さくカットしたハムを寄せていたことが判明。こうすることで、ハムが必要以上に多いと客に錯覚させているのだろうかとも疑ってしまう。たしかにハムの体積は増えているが、それでも拍子抜け感は否めない。またレタスのシャキシャキ感が弱めなのも残念なポイントだった。

 そして、ハムレタスチーズサンドで最も微妙と感じたのはローソンだ。3社のなかでもソースの量が格段に多く、ベチョベチョになってしまっており、少々かけすぎだと思ってしまった。レタス量は一番多いものの、ハム、チーズともにセブン、ファミマよりも一回り小さくなっているので、食べ応えには欠ける印象だった。

 シンプルな構成、味付けが肝となるハムレタスチーズサンド。素材の良さとバランスに配慮したセブンに軍配が上がったといえる。

たまごサンド比較:ローソンが僅差で勝利

 最後は各社の個性が出ていた、たまごサンドを紹介していく。各社ともに、たまごサラダと薄切りの半熟たまごがサンドされているが、様相はかなり異なり、甲乙つけがたい結果となった。

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好みが分かれそうなたまごサンド

 セブンは、半熟たまごの数は1個と少な目なものの、その分たまごサラダの味わいが格別。マヨネーズのコクとまろやかさがその他2社の追随を許さないぐらい上品な味わいであり、食べるごとにたまごの濃厚さを楽しめた。白身も柔らかく、フワフワとした食感であったが、逆にいうと味が単調で早く飽きが来てしまうし、量も少なかった。

 ファミマは、半熟というより、ハードボイルド気味なたまごが特徴的であり、オーソドックスなたまごサンドとなっている。たまごサラダは、黄身と白身がぶつ切りにされており、ゴロゴロと入っているためか、ボリューム抜群。ただ薄味だったのが、惜しいと思うポイントだった。

 ローソンはトロトロの半熟たまごがサンドされており、たまご好きにはたまらない仕上がり。ねっとりとした濃厚な黄身がギュッと詰められているので、ヴィジュアルから非常にそそられる。甘さと塩気のバランスがとれたたまごサラダとの相性は最高で、最後の一片まで美味しくいただけた。だが、たまごサラダが寂しい量になってしまっているので、物足りなさを感じてしまうのが難点。

 ジャッジは難しかったが、濃厚な黄身の旨味を楽しめるローソンが、最もたまご好きのニーズを抑えているといえる仕上がりだと感じた。

3種総合比較:一番コスパが良いのはファミマ

 量、質、価格的にどの商品も抜きんでて美味しいとは評価できないものの、価格を考慮すると、ボリュームのあるファミマが一番コストパフォーマンスに優れていると思った。セブンもセブンでそこまで底上げ感はなく、質ではナンバーワンというイメージ。ローソンは質こそセブンに劣るものの、ファミマとは量で良い勝負ができる商品だと感じた。

 もちろん手に取った商品ごとに質の差は生まれるだろうから、気になる方は本記事を参考にして自分のお気に入りのサンドイッチを見つけてみてほしい。

(取材・文=文月/A4studio)

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エーヨンスタジオ/WEB媒体(ニュースサイト)、雑誌媒体(週刊誌)を中心に、時事系、サブカル系、ビジネス系などのトピックの企画・編集・執筆を行う編集プロダクション。
株式会社A4studio

Twitter:@a4studio_tokyo

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