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渡辺陽一郎「いちばん詳しい『人気の新車』完全ガイドシリーズ」

トヨタの大人気ミニバン「シエンタ」は今が買い時!価格割安&燃費良い&小回り利く!

文=渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト

今後のモデルチェンジ予想

 現行シエンタは2015年に発売されました。今はフルモデルチェンジを行う周期が延びているので、今後2~3年は大きな変更を受けないでしょう。緊急自動ブレーキには改善を加えて、歩行者検知も可能にしたので、基本的には今のシステムを維持します。細かな改良や特別仕様車の追加はありますが、購入時期を先伸ばしにする必要はありません。今が買い時です。

最近の販売状況と安く買うための商談方法

 冒頭でも触れたように、シエンタの人気は高いです。発売から約4年を経過しますが、小型/普通車の販売ランキング順位を見ると4~5位に入ります。ミニバンではボディが小さいために運転しやすく、経済的で、なおかつトヨタの全店(全国に約4900店舗)で買えることも魅力でしょう。

 購入時には、トヨタの4系列間でシエンタ同士を値引き競争できます(販売会社を統合した東京地区を除く)。下取り車の査定額、ローンを使う場合は月々の返済額も比べましょう。他メーカーの車種では、コンパクトミニバンのホンダ「フリード」を相手に、条件を比べたり競わせたりするのが効果的です。

リセールバリュー/数年後に売却するときの価値

 シエンタは人気車なので、数年後に売却するときの価値が大幅に下がる心配はありません。しかし、現時点でも発売から4年を経過しており、人気車でもありますから、3~5年後には現行シエンタが中古車市場に大量に流通しています。

 従って、数年後のリセールバリューは平均水準になるでしょう。メーカーの見積りシミュレーションを見ても、残価設定ローンの残価率(新車価格に占める残存価値の割合)は3年後で45%なので平均的です。

これが結論!/このクルマの総合評価&コメント

★★★★☆

 車内の広さや3列目シートの居住性は、ヴォクシーや日産自動車「セレナ」に比べると見劣りしますが、コンパクトサイズのわりには余裕があります。3列目のシートは、薄型燃料タンクの採用で、床と座面の間隔を相応に確保しました。3列目に座る乗員の足が2列目の下側に収まりやすいこともあり、膝の持ち上がる窮屈な着座姿勢にはなりません。各シートともにフリードと同等の居住性を備えています。

 そして、価格が割安で燃費性能も優れています。ただし、ハイブリッドは価格が割高です。ノーマルエンジンも燃費が良いですから、ハイブリッドの価格上昇分を燃料代の差額で取り戻しにくいです。買い得グレードは、ノーマルエンジンを搭載したXかGになります。後方視界があまり良くないので、試乗車を使って縦列駐車や車庫入れを試しておくと安心です。

(文=渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト)

渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト

渡辺陽一郎/カーライフ・ジャーナリスト

1961年生まれ。神奈川大学卒業。1985年に自動車雑誌を中心に扱うアポロ出版株式会社に入社。その後、同社で複数の自動車雑誌やアウトドア雑誌を手掛け、1989年に自動車購入ガイド誌「月刊くるま選び」の編集長に。1997年にはアポロ出版株式会社の取締役も兼任。2001年6月に40歳を迎え、同月に「カーライフジャーナリスト」の肩書でフリーランスに転向。

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