トヨタ鉄板のミニバン、ヴォクシー&ノア&エスクァイアが売れまくっている納得の理由
どんなクルマなのか?
日本では、多人数で乗車できるミニバンが高い人気を得ています。その主力車種がトヨタ自動車の「ヴォクシー」「ノア」「エスクァイア」です。この3車種は基本的に同じクルマですが、ヴォクシーはネッツ店、ノアはカローラ店、エスクァイアはトヨタ店とトヨペット店という具合に、販売系列によって取り扱い車種を分けています(東京地区を除く)。そのためにデザインの一部が異なり、エスクァイアは内装の質を高めて価格も少し上乗せされています。
2018年(暦年)には、3姉妹車を合計すると18万7702台を登録しました。小型/普通車で販売1位になった日産自動車「ノート」の13万6324台を軽く上回ります。3姉妹車を合計すれば、国内販売で総合1位になったホンダ「N-BOX」の24万1870台に次ぐ台数です。
今はN-BOXをはじめとする軽自動車の人気が高く、新車として売られるクルマの36~38%を占めます。そこを考えると、売れ筋価格帯が250~320万円に達するヴォクシー/ノア/エスクァイアが好調に売れるのは、注目すべき販売動向でしょう。
人気を得ている理由
全高が1800mmを超える直線基調のボディはミニバンの典型で、車内が広そうに見えます。日産「セレナ」に比べて床が70mmほど低い低床設計で、乗り降りもしやすいです。1/2列目に加えて3列目のシートも床と座面の間隔を十分に確保して、座り心地が優れています。ボディはミドルサイズですが、多人数で乗車しても快適です。
さらに、エンジンは2Lのノーマルタイプと1.8Lのハイブリッドが用意されます。ヴォクシーとノアでは、エアロパーツを装着したスポーティなグレードも選べます。この幅広いバリエーション構成も人気の理由です。
気になる8つのポイントチェック&星取り採点
(1)居住空間の広さとシートの座り心地
★★★★☆
標準ボディを5ナンバーサイズに収めたミニバンでは、居住性が優れた部類に入ります。3列目も快適です。
(2)荷物の積みやすさとシートアレンジ
★★★★☆
3列目のシートは、レバーを引くと自動的に左右に跳ね上がります。使いやすくて荷室も広いです。
(3)視界や小回り性能など運転のしやすさ
★★★★☆
サイドウインドーの下端が低めで視界は良いです。最小回転半径は5.5mなので、ミニバンの平均水準です。
(4)加速力やカーブを曲がるときの安定性
★★★☆☆
低床設計によってある程度は重心を低めに抑えたので、ミニバンの中では安定性が優れた部類に入ります。
(5)乗り心地と内装の質感などの快適性
★★★☆☆
市街地を時速40km以下で走ると、乗り心地が硬く感じます。内装の質はミドルサイズミニバンでは高い部類です。
(6)燃費性能とエコカー減税
★★★☆☆
JC08モード燃費はノーマルエンジンが16km/L、ハイブリッドは23.8km/Lです。ミニバンでは良好です。
(7)安全装備の充実度
★★★★☆
歩行者も検知できる緊急自動ブレーキが採用され、前後のコーナーセンサーによって徐行時の事故も防ぎます。
(8)価格の割安感
★★★★☆
セレナやホンダ「ステップワゴン」との競争も激しく、車内の広さ、各種の機能や装備のわりに価格を安く抑えました。
選ぶときに確かめたい3つのメリット
・床が低いために乗り降りがしやすく、室内高も十分に確保されて開放感があります。
・内装が上質で、特にエスクァイアは豪華です。インパネは視認性と操作性が良いです。
・3列目の格納や2列目の長いスライド機能など、アレンジが豊富で操作は簡単です。