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私が理解できなかったのが、日本の業界団体というものだった。「●●協会」などというものである。これらは私に言わせれば悪の温床で、実際日本で今までに摘発された談合事案には、業界団体での集まりから発展したものがいくつもあった。
各社及び業界全体の製造統計などの業務は、外部の業界紙誌がビジネス・ベースでやればいいことである。「和気藹々の競争」などは幻想であるし、結局不実な他の目的に使われてしまっている。
株主代表訴訟
さて、会社としては当面まずくない対応をしている日本ガイシであるが、この後には株主代表訴訟が起こされることが予想される。前社長らに対して78億円の損害賠償をするように、まず会社が求められるだろう。それを会社が行わなかったら、前社長らが直接株主から訴訟を起こされる可能性が大きい。同社の場合、海外株主も多くいる。
本稿執筆段階では、前社長はまだ相談役として残っているようだ。私の問い合わせに対して日本ガイシ広報部は、「捜査中でもあるし、前社長のことも含めてコメントできない」とした。
しかしこんな状況で、「みんな仲良くムラ社会」では通用しないのではないか。談合は本当にペイしないということを、日本の経営者たちは肝に銘じなければならない。
(文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント)
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