ビジネスジャーナル > 企業ニュース > 日本企業が標的!巨額罰金&禁錮刑か  > 3ページ目
NEW
山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

米国で日本企業が標的に…日本ガイシ談合で巨額罰金 前社長らに禁錮刑の可能性も

文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント

 私が理解できなかったのが、日本の業界団体というものだった。「●●協会」などというものである。これらは私に言わせれば悪の温床で、実際日本で今までに摘発された談合事案には、業界団体での集まりから発展したものがいくつもあった。

 各社及び業界全体の製造統計などの業務は、外部の業界紙誌がビジネス・ベースでやればいいことである。「和気藹々の競争」などは幻想であるし、結局不実な他の目的に使われてしまっている。

株主代表訴訟

 さて、会社としては当面まずくない対応をしている日本ガイシであるが、この後には株主代表訴訟が起こされることが予想される。前社長らに対して78億円の損害賠償をするように、まず会社が求められるだろう。それを会社が行わなかったら、前社長らが直接株主から訴訟を起こされる可能性が大きい。同社の場合、海外株主も多くいる。

 本稿執筆段階では、前社長はまだ相談役として残っているようだ。私の問い合わせに対して日本ガイシ広報部は、「捜査中でもあるし、前社長のことも含めてコメントできない」とした。

 しかしこんな状況で、「みんな仲良くムラ社会」では通用しないのではないか。談合は本当にペイしないということを、日本の経営者たちは肝に銘じなければならない。
(文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント)

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
有限会社MBA経営 公式サイト
山田修の戦略ブログ

米国で日本企業が標的に…日本ガイシ談合で巨額罰金 前社長らに禁錮刑の可能性ものページです。ビジネスジャーナルは、企業、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!