そこで、厳正なる抽選と称してユーザーを選んで当選者を選出することが、日々行われているのです。対象商品の競合ブランドを飲んでいるヘビーユーザーとしてアンケートに答えると、当選確率が高まるのです。
サンプリングの6つの方法
では、サンプリングにめぐり合うために、どんな種類のサンプリングがあるのかを理解した上で対策を考えましょう。
(1)街頭サンプリングとは、駅前で配布するビジネスパーソンをターゲットとした場合が多い。飲料などは早めに飲んでもらうために、冷やしたドリンクをサンプリングする場合もある。
(2)ルートサンプリングとは、ターゲットにあったチャネルで配布する手法。幼稚園児の子供を持つ親がターゲットの場合、幼稚園への通園ルートでサンプリング。スポーツ好きをターゲットにする場合はスポーツジムなど、ターゲットの行動シーンにあわせて企画される。無料で行われるコラボサンプリングもあります。
(3)イベントサンプリングとは、コンサートや展示会などターゲットが集中して集まる場所で配布します。たとえば、ドラッグストアショーは一般の人も無料で参加できるため、ドラッグストアで販売する化粧品・トイレタリー用品が数多くもらえます。
(4)応募リクエストサンプリングは、自社サイトやネット媒体で欲しい人が応募し、先着または抽選でサンプルがもらえる仕組みです。特に飲料・お菓子などの日用品ブランドはネットにて無料会員制を実施している場合が多いので、登録するとサンプリングキャンペーンが頻繁に告知されます。
企業サイト以外にサンプリング専門のサイトに登録することでサンプルがもらえる頻度が広がります。最近では、リクエストサンプリングの中でも自分のポイントを使って、もしくは有料でサンプルがもらえる「モラタメ.net」というものもあります。前述のモニターサンプリングも応募形に含まれます。
(5)同梱サンプリングとは、定期購読の雑誌や通販で購入した商品の中にサンプルを入れる手法です。
(6)オンパックサンプリングとは、シャンプー&コンディショナーのセット品に洗顔のミニサンプルがおまけのようなかたちでついて販売されているケースです。
このような6パターンの中から企業は、商品のターゲット(性別・年代・エリア・シーンなど)を考慮し効果的なサンプリングプロモーションを立案しています。
こうした方法を踏まえれば、無料でサンプリング商品を入手できる確率を高めることができるでしょう。
(文=中沢敦/パルディア代表取締役)