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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

三菱重工、大型客船建造の巨額損失をバネに解体的改革始動 仏アレバは絶対に買うな!

文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント

 私は現役経営者時代、フランスの会社とも随分ビジネスを展開したが、正直よい記憶は残っていない。フランス企業からは日本企業は随分鼻面を引き回されることは避けられない。

 11年の東京電力福島第一原発事故の時、当時のアレバ社長で「アトミック・アンヌ」と異名を取ったロベルジョン氏が日本に乗り込んできて、汚染水処理に大層な自信を示した。私はいやな予感がしたのだが、「汚染水対策700億円無駄に」(3月24日付東京新聞)という結果に終わった。10月5日現在では、三菱重工はアレバへ出資の方向と報道されているが、私が本稿で「やめたほうがいい」としたことは記憶しておいていただきたい。

 三菱重工は、サンオノフレ原発(米カリフォルニア州)を廃炉にする案件で、この原発を運営する南カリフォルニア・エジソンから約75.7億ドル(約9300億円)の損害賠償を求められてもいる。しかし、私の知り合いの専門家に言わせると、「契約上の責任上限をはるかに超えている」ということなので、深傷にはならないだろう。

 宮永氏は、17年度には年商5兆円、営業利益4500億円を目指している。それを達成できる可能性は大きいのではないか。大きく歩を進めていってほしい。
(文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント)

※ 本連載記事が『間違いだらけのビジネス戦略』(クロスメディアパブリッシング/山田修)として、11月13日に発売されます。

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
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