コンサルティングファームとは“何をやって”いるのか? 知られざる業界全体と実態
コンサルティング業界の市場規模は年々伸びており、IDC japanの調査によると2018年の国内市場規模は前年比6.4%増の7,659億円といわれています。それに伴い、コンサルティングファームの従業員数も年々増加しており、世界最大規模のコンサルティングファームであるアクセンチュアの日本法人は、従業員が1万3,000人を超えております。
そのため、皆さんの周囲でもコンサルティングファームに勤めている方は増えているのではないでしょうか。事実、各社とも積極的に中途採用を行っており、幅広い方にキャリアの門戸が開かれています。しかしながら、周囲にコンサルティングファーム勤務の方がいたとしても、コンサルタント以外の方からみれば、商材を持たないコンサルティングファームを正確に理解することはなかなか難しいです。そこで、この業界に関心をお持ちの方向けに転職支援を20年以上行っているコンサルティングファーム転職支援実績No.1の人材紹介会社、株式会社ムービン・ストラテジック・キャリアがその実態についての解説させていただきます。第1回は業界全体とその分類についてご説明します。
コンサルティングファームのカテゴリー分け
経営コンサルタント、戦略コンサルタント、ITコンサルタントなど「コンサルタント」にはさまざまな枕詞が使われるため、理解が曖昧になりがちです。コンサルティングファームの分類をするにはまず、顧客が大企業か中小企業かで分けるとわかりやすいです。
そもそもコンサルタントとは企業内における課題解決を生業にしている職業です。大企業における課題は多岐にわたり、すべてに対応することは難しいため、さらに業界と機能の軸で分類されます。業界とは製造業、金融、通信、公共など。機能とは人事、M&A、会計、SCM、IT、戦略などを指します。大企業向けのコンサルタントは業界か機能のうち、どこか1つの領域で専門性を磨いていくことになります。コンサルティングファームも同じ軸で分類するとわかりやすいです。大企業向けでは1.戦略コンサルティングファーム、2.総合系コンサルティングファーム、3.シンクタンク、4.独立系のコンサルティングファームに大別されます。