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新型コロナ感染者が続出…タクシーは危険なのか?乗車時のNG行為とは

文=後藤豊/フリーライター
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「gettyimages」より

 感染拡大が止まらない、新型コロナウイルス。2月25日、千葉県のJR市川駅前にあるスポーツクラブの利用者3人の感染が判明した。同クラブは、市川駅北口の大型ショッピングモールの中にある施設だ。

 市川駅からタクシーに乗車し、運転手に話を聞くと、不安を隠せない様子がうかがえた。

「報道を聞いたときは驚きました。感染した方がタクシーを利用していたかどうかはわかりませんが、何しろ仕事場の近くですからね……。しばらく乗務を休もうか、とも考えました」

 タクシーは不特定多数の乗客を乗せる仕事であるため、運転手は狭い車内で乗客と一定の時間を過ごすことになる。すでにタクシー運転手の感染が相次いでいることから、「この時期、タクシー運転手は不安だろうな」「今、タクシーに乗るのは危険なのでは」といった声も上がっているが、実際はどうなのだろうか。

 話を聞いた運転手はマスクを着用しており、「3時間ぐらいで取り替えています。マスクをしているからといって100%防げるわけではないですし、『マスクに菌が付着するから意味がない』などと言う同僚もいますから。何が正しいのかはわかりませんが、感染の確率を低くするべく、私は仕事のやり方を変えました」と言う。

 いったい、どう変えたのだろうか。

「行き先が病院の割合が多い日中は、家で休憩することにしました。乗車回数をなるべく減らしたいので、騒動が収まるまでは客単価の高い青タン乗務(22~5時)に変更しました。運転中は必ず手袋をつけ、アルコール消毒液も常備しています。お金やカードの受け渡しを終えた後、アルコール成分が入ったウェットティッシュで必ず指を拭いて除菌をしています。お客さんが降りたら窓を開けて換気もマメにしますし、車内に戻る際は花粉症対策スプレーを顔と全身に吹き付けています」

 タクシー運転手の感染リスクが高い以上、乗客も同様にお金の受け渡しの後は手を拭いたり、むやみに車内をさわらないといった対策はしておいたほうがいいかもしれない。

 また、東京ハイヤー・タクシー協会は感染拡大を防ぐため、乗車中に窓を開けたりエアコンで外気を取り入れたりして、換気を行う対策を打ち出している。いずれも乗客の許可が取れた場合に行うとしているが、もし運転手に打診されたら、特別な理由がない限りは協力したほうがいいだろう。

「人出」の激減がタクシー業界を直撃か

 前出の運転手は、ほかにも自己防衛を徹底しているという。

「休憩の際には、手でつまむような食事はしないようにしています。コンビニでおにぎりを買うときは必ず箸をもらいますし、コンビニでも手袋を外しません。もちろん、手袋も一度使ったら捨てています。また、深夜の無線はなるべく取らないようにしています。お客さんには申し訳ないですが、たまに救急医療センターから呼ばれることがあるので……」

 2月28日、北海道知事が緊急事態宣言を出し、「週末の外出を控えてほしい」と呼びかけた。すでに政府も、不要不急の集まりを控えたり、大規模なイベントは中止や延期をしたりするよう、異例の要請をしている。東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーの臨時休園や中央競馬の無観客実施、アーティストのライブ中止など、タクシーの生命線である「人出」の激減は目に見えている状況だ。

 前出の運転手は、こうこぼした。

「29日と3月1日の日中は、お客さんの数は普段より減るでしょう。給料日後なので売り上げが上がると期待していましたが、通常の7割ぐらいだと思います。ちなみに、台風の影響で電車が止まった昨年の10月12日は通常の半分でした。こうなると、ライバル(=タクシーの台数)が減るのを期待するしかありません」

 日本の経済に大打撃を与え始めたコロナ騒動。一刻も早い収束を願わずにはいられない。

(文=後藤豊/フリーライター)

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