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三菱自動車工業は、本気で経営再建に取り組む気持ちがあるのか疑問が生じる。旧通商産業省(現経済産業省)出身の坂本春生氏は、ひと昔前にヒロインだった人物だ。西友の副社長や西武百貨店の副社長を務め、13年から三菱自の社外取締役に就いている。経産省に配慮した人事のつもりかもしれないが、78歳という高齢者に引き続き出張っていただくことに意味はあるのだろうか。
また、サントリーホールディングス社長の新浪剛史氏も、三菱自の社外取締役を続投するが、そんな余裕があるのだろうか。「プロ経営者」の失脚が続いており、新浪氏もパージ(追放)される次の候補の1人と取り沙汰されている。
三菱商事会長の小林健氏は、同社相談役の佐々木幹夫氏の後釜として三菱自の社外取締役に就く。三菱商事枠の交代といえる。三菱重工業は新たな常勤役員は派遣せず、宮永俊一社長が社外取締役を続ける。同社出身の青砥修一常務が退任するため、同社の関与は一段と低くなる。5月に三菱自への出資を決めた日産自動車からの横車に「ノー」を突きつける場面を、まったく想定できない社外取締役の顔触れとなった。
上場企業は、社外取締役2人以上が義務づけられたことから、社外取締役の市場は狭くなり、人材不足なのが実情。出席率が問われるようになり、1人で掛け持ちできるのは3社が限界。企業統治指針導入2年目を迎え、社外取締役の選任の巧拙が一段と重要になってきた。
(文=編集部)
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