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赤字に沈むニッセンHDとそごう・西武のリストラは、最初に手を付けなければならない経営課題だった。
セブン&アイHDの17年2月期の連結業績予想はニッセンHDの業績予想が確定しないため未定としていたが、完全子会社にすることが公表されたのを受けて、17年2月期の通信販売事業は105億円の営業赤字とした。これに伴い、セブン&アイHDの連結営業利益は8%増の3790億円になる見通しだ。
祖業のヨーカ堂の改革にどこまで踏み込むのか
鈴木氏による世襲を批判していた米投資ファンド、サード・ポイントは「イトーヨーカ堂は不採算店40店を閉鎖するのでは不十分だ」と指摘した。イトーヨーカ堂、そごう・西武をグループから早期に切り離すことを求めている。経営資源をコンビニに集中すべきという提言である。
イトーヨーカ堂は伊藤家の祖業で、セブン&アイHD最大の聖域といっていい。分離に取り組むことになれば、創業家の抵抗は避けられないだろう。鈴木氏の思い入れが強い百貨店の売却に踏み込めば、鈴木派の反撃は必至だ。
イトーヨーカ堂は、愛知・豊橋店など8カ所を閉鎖する。そのうち、岡山・食品館倉敷店は8月31日、埼玉・坂戸店は10月16日に閉店する。豊橋店や愛知・犬山店、千葉・東習志野店、京都・六地蔵店、岡山店の5店舗は、17年2月末までに閉鎖する。千葉・新浦安店は同年7月末までに閉めると関係者に通知した。
今後5年以内に40店舗のクローズをすると公表している。このうち20店は17年2月期をメドに閉める計画だ。
今年4月以降、すでに閉店した東京・戸越店、ザ・プライス千住店など3店舗を含めると、現時点で店名が明らかになったのは11店舗になる。
井阪新体制は「100日プラン」で強行突破を図るのか。その内容と実行力が問われている。
(文=編集部)
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