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さらには、18年4月から障害者手帳を持つ精神障害者の雇用が義務づけられることが決まっている。障害者雇用については法的な環境こそ整いつつあるが、現実的には受け入れ側の制度やマインド面が追いついておらず、いきなり義務化がスタートしても厳しいだろう。
では、企業側はどのような準備をしていけばいいのだろうか。
まず前提として、多くの企業においては、一般社員と障害のある社員との関係構築がうまくいっていないという事情がある。その原因には、「障害者を受け入れる環境が整っていない」という組織的な理由と、「健常者-障害者間における双方の理解不足、認識不足」という人的な理由が存在しているのだ。順番に考察していこう。
企業側の課題は、障害者雇用を「人事や現場担当者に丸投げ」していることによって、「会社ぐるみの取り組み」ができていないために発生するケースが多い。普通に仕事をしている限り、障害者とのかかわりについて考える機会などほぼ存在しない状況下では致し方ないのかもしれないが、「採用と定着」というテーマとして考えるなら、障害者雇用に限った話ではないのだ。
多くの企業において、採用担当者は障害者雇用に対して漠然とした不安を持っている。しかしその不安の要因は、「よくわからない」からであることがほとんどだ。障害者個々人に向き合い、彼ら自身について理解を深めることができれば、雇用は決して難しいものではない。
求められる「働き方の多様性」
そもそも障害者雇用に限らず、企業の「働き方」自体に多様性があるべきだ。皆が将来の出世を目標に、正社員でバリバリ働きたいと考えているわけではない。企業側がやるべきことは、障害そのものの特性を知ったうえで、障害のある人に「何ができるか」「どこまでの範囲ならできるか」といった可能性を見極めること。さらに、彼らには「どんな強み、弱みがあるのか」といった部分まで把握し、社内で共有しつつ、適材適所のポストを用意し、無理のない適切な人員配置をすることだ。
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