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狂い始めた韓国経済…国内利益4割独占の少数財閥が軒並み危機、日本に支援要請必至

文=真壁昭夫/信州大学経法学部教授
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 経営者が権力の増大に心血を注ぐ一方、製品の不備や経営破たんが増えている。サムスンが製造したスマートフォン「ギャラクシーノート7」の発火事故、海運世界第8位の韓進海運の経営破たんなどは、企業経営者が適切な経営管理を怠ったことの証拠だ。サムスンの場合、いまだに発火の原因はわかっていない。自社製品の問題究明にこれほどの時間がかかるということは、経営者が自社の本業を軽視していたことにほかならない。

 財閥企業の経営者の深層心理には、自分の権力があれば何でもできるというほどの、特権意識があるのだろう。大韓航空副社長が客室乗務員のナッツの出し方が気に入らなかったとして、飛行機を搭乗ゲートに戻させた“ナッツリターン事件”は通常では考えられないし、あってはならない。しかし、それを疑う余地もないほど財閥トップの利己心は強い。

追い込まれる韓国

 以上のような状況のなか、韓国の経済、政治は行き詰まっていると考えられる。サムスンなどの経営問題に加え、自動車業界では現代自動車が12年ぶりに全生産ラインをストップする全面ストライキに踏み切った。7月以降、現代自動車の労組は24回にわたってストライキを行い、2700億円程度の損失が出ている。これは、世界的な自動車生産競争のなかで韓国の地位を後退させる要因だ。こうした状況を踏まえると、韓国の経済は潜在成長率を高めるためにイノベーション=創造的破壊を進めることとは逆の方向に進んでいるように思えてならない。

 財閥の雄であるサムスンの経営を見ていると、薄型テレビやスマートフォンなど、どこかの先進的な取り組みを真似るのはうまいが、新しい製品をつくり出すのは得意ではない。これは他の韓国企業にも当てはまる。世界経済の需要が低調に推移するなか、イノベーションを進めることができないと、潜在成長率は低下しやすい。

 すでに朴大統領の支持率は史上最低の5%に低下し政権運営は困難になっている。政治不信が高まるなかで、経済改革を進めることは難しく、今後も政治と民間の癒着などに関するスキャンダルが明るみに出る可能性がある。それが韓国経済の下押し圧力を強めるだろう。

 すでに、サムスンの業績悪化を受けて中央銀行の経済見通しも下方修正されている。韓国では住宅市場がバブルの様相を呈しており、家計の債務残高も増えている。景気の下方リスク要因が多いなか、政策金利は1.25%と過去最低水準まで引き下げられ、追加的な金融緩和の余地は限られている。韓国の政治・経済が一段の混乱に落ち込むリスクは相応にあるとみる。

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