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ただ、株式市場の面白いところは、暴落がまた投資の好機になるところだ。指標にせよ個別銘柄にせよ、急激に下落した後は見直し買いや売り方の買い戻しの動きが生じる。また価格が大きく下放れることで、需給の真空地帯が生じがちになり、値を飛ばすことにもつながりやすい。過去の暴落で、時をおかずに暴騰をするケースが多く見られるのもこのためだ。
打たれ強い銘柄
それでは暴落が生じた際に具体的に、どのような銘柄を買うと報われやすいのか。TOPIX100銘柄を対象にして直近10年の代表的な3つの暴落(リーマンショック、東日本大震災、今年6月24日の英国EU離脱選択)とその後の株価の推移から、復元力に勝る銘柄を調べてみた。
金融システム不安、未曽有の災害、そして海外発のアクシデントと異なるタイプの3つの暴落すべてで、その後短期間に暴落時の終値を上回ったのは14銘柄だった。業種は多様であるが、重厚長大系および生活必需型の企業が目立つのも、買い安心感を第一にする緊急時の投資家心理を映しているのだろう。
折から暴落が好む季節、そして暴落に好まれるアベノミクス相場が続くなか、きわめて打たれ強い銘柄群として記憶しておいて良いのではないか。
(文=島野清志/評論家)
【3大暴落で高い復元率を示した14銘柄】
・クボタ(6326):13.4%
・三菱重工業(7011):9.9%
・大東建託(1878):9.8%
・ヤマトHD(9064):9.6%
・日揮(1963):8.4%
・大阪ガス(9532):8.1%
・住友金属鉱山(5713):7.4%
・東京ガス(9531):7.0%
・住友商事(8053):6.2%
・NTTドコモ(9437):5.9%
・旭化成(3407):5.3%
・東レ(3402):4.4%
・JFEHD(5411):3.6%
・新日鐵住金(5401)1.6%
※リーマンショックは08年10月8日終値と同年12月16日終値、東日本大震災は11年3月14日終値と同年同月22日終値、英国EU離脱は16年6月24日終値と同年7月1日終値との対比。昇率は3回の平均値。
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