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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

大塚家具、広大なフロアに誰もおらず…久美子社長、放逐した父会長時代より業績悪化

文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント

 また、今後も『買取りや下取りのキャンペーン』を期間を区切って実施していきますので、商品供給は安定して継続していけるようにしてまいります」

 中古家具の再販専業店舗ということで、トレジャー・ファクトリーやハードオフのような雑然とした店頭を想像していたが、豪華な少数一点ものが多いという印象である。2拠点で散見したリユース品の店頭価格は、書斎机で5万9800円、2人がけソファで6万9800円など、5~10万円近いものが多かった。それらは新品といわれてもわからないし、新品価格より数十パーセントは安い、とのことだ。ところが「まったくの新品のアウトレット品も値引きしているので、同様の価格でお求めになれます」(店員の説明)という。つまり、客がセコンド・ハンドであるリユース家具に食指を動かすのは、よほど個人の嗜好にフィットする場合に限られるのではないか。

長すぎる「生みの苦しみ」

 冒頭の発表で大塚社長は、「この好調を受けて、リユース・アウトレット業態を拡大する。リユースの受付と販売を行う店舗を現在の8店舗から16店舗に拡大する」とした。ちなみに現在の店舗数は19店舗なので、ほぼ全面的な展開ということになる。

 それは確かに、高級路線から脱却しようとしている大塚社長の戦略に沿った流れにはなるのだろう。問題は、同一店舗内で正価品と混在させることになるので、正価品のブランド価値の毀損リスクが生じることだろう。

 そもそもリユース事業は、ビジネスとして同社にどれだけのマグニチュードをもたらすのだろうか。リンテリアの佐野社長が言うように、月商3000点を達成したとして、平均価格5万円とすると、年商18億円ということになる。大塚家具の年商580億円(15年12月期)に対して、社長がそこまで意気込める事業規模となればいいのだが。

 09年に社長に就任して以来苦闘を続けてきている大塚社長は、今秋にもいくつもの施策を打ち出してきている。10月にはイギリス家具の名門ブランド「DURESTA for MATTHEW WILLIAMSON」の販売開始を発表し、11月に入ると「STAR WARS/PREMIUM HOME COLLECTION 2016」や「世界の絨毯フェア」などのイベントも実施している。今回のアウトレット・リユース事業もビジネス拡大戦略の一環と見ることができる。

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
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