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赤字街道を驀進か
消費者向けエレクトロニクス分野は赤字が続いたため、「売り上げより利益重視」に大転換した。ところが、世界の販売・マーケティングを統括する玉川勝執行役員ビジネスエグゼクティブが「利益を伴う売り上げは追っていく」と述べた。高付加価値のデジタル一眼カメラやテレビ、音響機器を想定しているとみられる。
ソニーは再び、かつての赤字への道をひた走るのではないかと懸念する声も多い。
米国、アジア、インドのほか中南米での売り上げ拡大を考えているようだ。14年度にテレビが黒字化し、15年度にエレキ事業全体も黒字になったが、販売台数を絞り込んで数量(単なる売り上げ)を追わない方針に大転換したから黒字になったのだ。
そんなソニーの足元を揺るがす事件があった。
ソニーグループの半導体設計を手がけるソニーLSIデザインの役員1人と社員4人の計5人が、実態と異なる発注などにより9億円を不正に支出、一部を着服していた。ソニーは役員の役職を解いた上で、5人全員を懲戒解雇した。ほかにも関与した社員がいるとみられ、被害額は膨らむ可能性がある。社員が取引先から金品を受け取った疑いもあるという。
責任をとって11月1日付でLSIデザインの社長を副島実津郎氏に交代させ、不正があった部署を解体するなど組織改革を行い、内部管理体制を強化すると発表した。
リストラ完了宣言をしたばかりのソニーが、「下」から腐り始めないことを願う。
(文=編集部)
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