選手とのハイタッチや握手会といった触れ合い型イベントは人気がある。また、試合をしていたグラウンドやアリーナに入れる体験型イベントも「選手の目線になれる」と好評だ。
体験型イベントの一例が、資生堂ジャパンの「野球とメイク」のコラボだ。クライマックスシリーズ中、資生堂化粧品を使いマスコットと同じアイラインを引き、野球観戦してもらうというもの。ただサンプリングをして終わるのではなく、体験してもらうことで展開した女性ならではのイベントは、初めて野球観戦に来た女性も楽しむことができ、大成功だった。
すでに観戦が趣味であるベテラン観戦者からは、「スポーツからかけ離れた、その場限りのイベントはちょっと鬱陶しい」という意見も出た。数々のスタジアムに足を運ぶ木下さんは、「席を取るために並んでいて、実は待機時間のほうが長い。何時にどこでイベントをやっているのかを、もう少しわかりやすく教えてもらえると計画を立てやすい。こんなイベントやっていたのか、と後から知るのは残念」という要望もあった。
SNSで女性のハートをつかめ!
イベント以外ではソーシャルネットワーキングサービス(SNS)、特にインスタグラムは女性から圧倒的な人気を誇る。木下さんをはじめとしたJユニ女子会メンバーは、選手のインスタから情報を得てオフショットを見て楽しんでいるという。オススメは槙野智章(浦和レッドダイヤモンズ)のインスタだ。Jユニ女子の間ではダントツ人気だそうだ。
Bリーグは「メディアで取り上げられることがまだ少ない分、自分たちで発信するためSNSを積極的に活用している」と経沢さんは言う。インスタの公式アカウントは開設以降、約1年間でフォロワー数が約26万人にまで増加。選手写真ばかりではなく、観戦に訪れる女性の写真や応援グッズ、ご当地グルメなど幅広く掲載している。
インスタ以外でも、試合を観戦したくなるような予告動画をYouTubeにアップするなど、SNSを駆使し多方面へのアプローチを続けている。視覚から雰囲気を感じ取り観戦しているイメージがつきやすいことが、集客アップの一部要因となっているようだ。
視覚で雰囲気を感じ取れれば、気軽に観戦に行けるかもしれない。応援席でユニフォームを着て、声を張り上げて飛んだり跳ねたり一生懸命応援している自分を想像することができるか。