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給付型奨学金も要確認
ただ教育格差の拡大が指摘される時代、ひとつ記憶しておいて良いデータはある。
家計が豊かではない、あるいはなんらかの不安を抱える大学生にとってセーフティネットになるのは奨学金であろう。取り分け、返済の必要のない給付型の奨学金は何よりありがたいものだ。
首都圏、関西圏の代表的な私立大学が独自に設けている、主に経済的理由によって受けられる給付型奨学金を調べてみると、各校ともなかなか充実していることはわかる。定員では早稲田大学がもっとも多いが、学部学生数を基準にすると立教大がトップ、次いで関西学院大が給付型奨学金を得られやすい大学になる。いずれも後ろ盾に恵まれない、あるいは不測の事態に見舞われた学生に、より優しい一流私大といえるのだろう。
ただ、一向に広がらない景況の改善を映しているのか、「希望者は多く、特に支給額の多いものは毎年かなりの競争になる」(関係者)らしい。なお給付型奨学金は入学前、出願時に申請が必要なものも多いので、留意をしていただきたい。
(文=島野清志/評論家)
主に経済的理由を条件にする給付型奨学金の定員と在籍学生比率
・立教大学:1015人(5.27%)
・関西学院大学:997人(4.25%)
・早稲田大学:1750人(4.08%)
・青山学院大学:715人(4.03%)
・慶應義塾大学:1136人(3.95%)
・立命館大学:940人(2.91%)
・中央大学:700人(2.82%)
・法政大学:708人(2.48%)
・同志社大学:636人(2.35%)
※データは独立行政法人日本学生支援機構調べで、直近の実績もしくは17年度予定(概数を含む)。定員不詳、大学院、特定の学部学科、狭域の出身者を対象にしたものは除外。東京理科大学、明治大学、関西大学は明確な定員の記載がないものが多く試算できず。
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