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鳥貴族・磯丸水産の隆盛、和民・庄やの没落…居酒屋業界の下克上で盟主交代

文=編集部
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 家族連れの取り込みで既存店は好調が続く。既存店の売上高は14年3月以来、16年10月まで31カ月連続してプラスとなった。16年11月に前年割れとなったが、16年12月、17年1月は微増ながら前年を上回った。

 メニューは焼き鳥1品、税別280円均一という低価格がウリだ。鳥貴族の代名詞となった「280円均一」を、今後も守り続けることができるかが1000店達成のカギを握る。鳥貴族の食材は、すべて国産のため、安い食材を安定的に調達できるかどうかにかかっている。昨今、国際的な食材の高騰が低価格のチェーン店に重くのしかかっている。

 ちなみに鳥貴族の大倉忠司社長は、男性アイドルグループ「関ジャニ∞(エイト)」のメンバーである大倉忠義の父親だ。

24時間営業の海鮮居酒屋「磯丸水産

 さらに、24時間営業の海鮮居酒屋「磯丸水産」も出店攻勢を強めている。09年2月に東京・吉祥寺に1号店を出して以来、年間10店舗のペース店舗網を広げてきた。17年2月期は35店と出店のペースを速めており、期末には155店になる予定だ。

 水槽から出した新鮮な魚介類を浜焼き形式で提供するのが磯丸水産最大の売り物で、「魚介を自分で焼きながら楽しめる店」が謳い文句だ。

 磯丸水産を運営するのは、東証2部上場のSFPダイニング(旧・サムカワフードプランニング)。手羽先唐揚げの「鳥良」など複数の業態を展開しているが、主力は磯丸水産だ。

 SFPダイニングの17年2月期の売上高は365億円、営業利益は35億円の見込み。16年に決算期を9月から2月に変更したため、16年2月期は5カ月間変則決算となっている。年間で比較できるのは15年9月期で、売上高は285億円、営業利益は30億円だ。磯丸水産が全体の売り上げの73%(16年1~11月実績)を叩き出している。

 SFPダイニングの親会社は、三菱商事の社内ベンチャーとして発足し、東証1部に上場したクリエイト・レストランツ・ホールディングス(クリレスHD)で、社長の岡本晴彦は三菱商事の出身だ。

 クリレスHDはマルチコンセプトでショッピングセンター内に飲食店やカフェを展開している。M&A(合併・買収)を繰り返し、「つけめんTETSU」など200ブランド860店を手掛ける一大外食グループになった。

BusinessJournal編集部

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