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すでにこの大学は同じ学校法人の大学に併合されて存在せず、学長も退任しているが、ひと昔前から大学は官民ばかりではなく、マスコミ退職者の受け皿になっていたことはわかる。ちなみにこの大学のグループ校を含めた総学生数は当時5000人前後であり、マンモス私大の範疇には入らない。それでも、これだけの各界出身者が列挙されているのだから、より規模の大きい大学は推して知るべしだろう。
その後、今日に至るまで、もたれ合い、癒着を思わせる状況は堅持されている。これは適当な大学のHPを開き、教授のプロフィール欄を閲覧していけば容易に理解できる。要するに大学は、第二の人生で栄職を確保しようとする、マスコミを含めた各界の縄張り争いの場所になっているわけだ。
いつ頃からか、大学数過剰問題に対するマスコミの論調が、「一定数の淘汰止むなし」から「現状維持」を支持する方向へと変わったのも、このことと無縁ではあるまい。
2012年以降に文科省を退官したキャリア官僚の、主な再就職先と役職(民間企業は除く)
・公益社団法人日本技術士会専務理事
・北海道大学大学院工学研究院教授
・埼玉大学事務局長
・金沢大学先端科学・イノベーション推進機構副機構長
・新潟県立大学事務局長
・科学技術振興センター上席客員調査研究員
・放射線医学総合研究所理事
・JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)参事役
・同機構研究開発戦略センター長代理
・原子力規制庁(役職不詳)
・公立学校共済組合理事長
・UAE大使
・東京五輪組織委員会副事務総長、
・公益財団法人つくば科学万博記念財団理事
・麗澤大学客員教授
・尚絅学院大学学長
・聖徳大学教授
・国立科学博物館館長
・独立行政法人教員研修センター理事長
・ブルガリア大使
・早稲田大学教授
・尚美学園大学学長
・広島大学顧問
(文=島野清志/評論家)
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