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無印良品、密かに大量の中国人「囲い込み」一大計画始動か

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
無印良品、密かに大量の中国人「囲い込み」一大計画始動かの画像1香港の無印良品店舗(「Wikipedia」より)

 良品計画は7月5日、2019年春に「無印良品」の世界旗艦店を東京・銀座にオープンすると発表した。商業とホテルの複合ビルを建設し、そのうち6階の一部から10階までは、日本初となるホテル「MUJI HOTEL」を開業する計画だ。

 複合ビルの建設は、読売新聞東京本社が事業主で、三井不動産が開発し、テナントに良品計画と小田急グループのUDSが入ることが明らかになっている。MUJI HOTELでは、無印良品の家具や小物を揃える。良品計画がコンセプトの提供と内装デザインを監修し、UDSが設計と運営を行う。

 発表翌日の6日、良品計画の株価は大幅に反落した。5日の終値は2万8740円だったが、6日は2万7160円で5.5%下げた。5日に発表された18年2月期の第1四半期(3~5月期)連結決算は、売上高が前年同期比11%増の971億円、営業利益は同3.9%増の118億円で増収増益となったが、投資家の期待が高い東アジア事業で営業利益が同13億円の減益になったことが売りにつながったとみられる。

 また、MUJI HOTELの開業について市場がネガティブに捉えたことも株価の下落につながったといえそうだ。インターネット上では「銀座でのホテル経営は金がかかりすぎる」「ノウハウはあるのか」といった声が飛び交っており、否定的な意見が多いようだ。

 だが、筆者はMUJI HOTELの開業をポジティブに捉えている。訪日外国人を取り込むことができれば、それなりに成功すると考えられ、むしろ大きなビジネスチャンスではないだろうか。

 MUJI HOTELが成功するか否かを予想する上で重要なこととして、まず同ホテルが想定しているメインターゲット層を知りたい。日本人なのか外国人なのか、ビジネスパーソンなのか観光客なのか、どういった人をメインターゲット層にしているのだろうか。

 そこで、良品計画・広報室に問い合わせたところ、「世界中の人に発信し、多くの人に泊まってもらいたいが、特定の国や地域、特定の人物像を決めていない」との回答を得た。

 すなわち、日本人にも外国人にも、ビジネスパーソンにも観光客にも泊まってもらいたいということだ。はぐらされた感があるが、仮に想定するターゲット層があるとしても公表はできないのだろう。こうなると推測の域を出ないが、「世界」という言葉から訪日外国人観光客を強く意識しているように筆者には感じられた。

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