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うちの社は共同通信とは違うグループでしたが、『トリチウム水については早く扱いを決めなければならない』と述べるにとどまったと聞いている。ただ、『技術的には処理法が確立しているのに、これまで、もたついてしまった』という主旨の発言もあったと聞く。方法論は確立しているという発言をしてしまったことで、共同通信に確信犯的に揚げ足をとられてしまった可能性もあるのではないか」
共同以外のメディアは、トリチウム水の扱いに関して具体的に言及していない。たとえば、ロイター通信は『トリチウム水は「結論急ぐ」』という見出しで報じており、「どういう期限でどうやっていくのか、急いでやろうとしている」と川村会長の発言を引用しており、海洋放出を公言したとはほど遠い内容になっている。
もちろん、共同通信のグループインタビューの場だけで口が滑ったとも考えられなくもないが、日立製作所をV字回復させ、メディア対応も百戦錬磨の川村会長にしては、それはあまりに軽率過ぎ。東電という実質国有企業のトップだけに、軽はずみな発言はできないのは百も承知のはずだ。
川村会長は全漁連の抗議に対しては「会社としても個人としても海洋放出を判断した事実はない」と弁明したが後の祭り。東電ブランドが失墜し、「東電=悪」のレッテルを貼られている今、発言は曲解に曲解を重ね一人歩きする。苦難の船出となったなか、川村会長の今後の発言が注目される。
(文=編集部)
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