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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

豪華客船クルーズがブーム…1泊1万円で食事も多彩なイベントも無料、毎日寄港地でツアー

文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント

――ワインなどの飲み物は別料金でしたが、船内でのイベントの多彩なことには驚きもし、楽しみました。私の船には、3階ぶち抜きでの収容人数が数百人もの本格的なシアターがあり、毎晩別の出し物が2回ずつ上演され、無料でした。

澤田 2つ目は、私たち旅行会社がマーケティングに力を入れてきていること。内外の船会社も積極的に協力してくれたり、独自での情報発信を強めています。

 3つ目は、クルーズを楽しめるお客様の層が厚くなった、ということでしょう。もちろん高齢化が進んでいてリタイアしたシニアの皆さんには時間と予算に余裕がある、という状況がひとつ。それ以外の層も、海外旅行に慣れた方たちがクルーズの魅力を発見してくれるということです。

――確かに、海外旅行初心者では、それぞれの地域への旅行ならまず大都市をカバーしようということになるので、クルーズは海外旅行リピーターが中心となるのでしょう。地域的にはどんなところが人気があるのですか。

澤田 3大地域は、エーゲ海と地中海を中心としたヨーロッパ、カリブ海、そしてアジアです。アジアのクルーズというのは、シンガポールを起点とするものが多くなっています。

――(前出の)「クルーズ等の動向について」を見ると、ヨーロッパが31.3%、アラスカを含む北米とカリブ海が20.1%、アジアが32%となっていますね。

世界のクルーズ・マーケットは2,500万人

――クルーズは、海外ではどのくらい盛んなのですか。

澤田 ヨーロッパとアメリカが2大マーケットです。年間の搭乗者数でいえば、ヨーロッパが500~600万人、アメリカが1,300~1,500万人といわれています。

――そういえば、私が乗ったクルーズも子供連れのヨーロッパ人が多く、中産階級の人たちにとって当たり前なのレジャーのように見えました。全世界でのクルーズ人口はどのくらいですか。

澤田 年間で2,500万人くらいが市場規模でしょう。日本の搭乗者数は16年に外航クルーズが15.4万人、国内クルーズが9.4万人でした。

――日本のクルーズ人口は、世界全体の1%にしかならないのですね。

澤田 そうです。拡大余地は無限にありますし、急増し始めました。私たちは確かな手ごたえを感じています。

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
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