「一般的なコンビニでも雑誌や本を販売していますが、ファミリーマート+西村書店加西店は書店を改装した書店一体型店舗です。店内では絵本や文学書から、文庫、新書、ビジネス書籍、専門書まで幅広いジャンルの揃った約10万冊の書籍を取り扱っており、24時間お買い求めいただけます」(同)
店内は、イートインスペースやソファなども設置しており、本を選んで、買い物をして、ゆっくりと楽しめる。
こうして地元では知名度の高い書店がコンビニも手がけてみると、ファミマ側も驚くようなデータが得られたのだという。
「一般的なコンビニは朝、昼、夜と、主に食事の時間帯に合わせて購入ピークが発生するのですが、こちらは、昼ピーク以降も、まんべんなくお客さまが入店、購入してくださるのです。これには驚きました。ネットでの購入などが増えていても、手に取ってゆっくりと本を選びたいというお客さまは多く、本と合わせて弊社の商品を買っていただけるという、まさに双方の強みを活かした店舗になっていると思います」(同)
(3)ファミマ!! 虎ノ門ヒルズ店(東京都港区)
ファミマが打ち出す方向性の2点目としては、「イートインスペースの新展開」が挙げられるだろう。たとえば、ファミマ!!虎ノ門ヒルズ店は以下のとおり「カフェ性」が強いのが特徴といえる。
・併設のコーヒー専門店「THE 3RD CAFE」がハンドドリップのコーヒーを筆頭に、店内で焼き上げるクロワッサンなどのパン、サンドイッチ、夜には、ビールやワインなどのアルコールも販売
・イートインスペースは、ミーティングにも利用できる10人掛けのテーブルや、パーテーションで仕切られた8席の個室ブースを用意
・トレンド・季節等のテーマに沿って、ファミマ!!オリジナル商品や書籍・雑貨をセレクトして販売
(4)ファミマ!! 東京ガーデンテラス店(同千代田区)
こちらの店舗も、以下のとおりカフェ性が強いのが特徴だ。
・コーヒー専門店『STREAMER ESPRESSO』が出店。
・大型のイートインコーナー「ファミマ!! LOUNGE」を設置
こうして並べてみると、ファミマの一貫した方向性が見えてくる。