実際にウェブ面接を利用した内定者
ウェブ面接のシステムは、企業側にとっては速やかに遠隔地にいる求職者に対して内定まで漕ぎ着けることができるというメリットがあるようだ。一方、面接を受ける側にはどのようなメリットがあるだろうか。
実際にウェブ面接を受け、ダイドードリンコで内定を得た人物にも話を聞いた。
–面接から採用までの流れを教えてください。
内定者 ボストンキャリアフォーラムで一度面接を受け、その後も海外にいたため、メールでやり取りをした上で、スマートフォンを使ってウェブ面接を行いました。
–スマホで面接を受けてみた率直な感想を聞かせてください。
内定者 対面での面接と同じような感覚で話ができたと思います。
–ほかにもウェブ面接を受けた企業はありますか。
内定者 何社か受けました。ネットマーケティングの企業など、いずれもIT系でした。
–対面より緊張しそうなイメージですが、デメリットは感じませんでしたか。
内定者 特に緊張はしませんでした。
–ほかにも変わった面接を受けた経験はありますか。
内定者 ある衣類メーカーで、自己PR動画を撮って送るというものがありました。動画を撮り慣れていなかったので、それは緊張しました。
–面接を行った際、どのような場所で臨みましたか。
内定者 ホテルの部屋で行いました。静かな場所で、なおかつWi-Fiがつながる場所となると、ホテルが最適でした。
–実際に会社に行かずに内定を受けることに不安はありませんでしたか
内定者 多少の不安はありましたが、ウェブの面接で採用が決まるというのも、時代の流れかなと思います。会社に関することなど、欲しい情報はほとんどネットなどで得られるので、不都合は感じません。
–ウェブ面接のメリット・デメリットを教えてください。
内定者 いつでも、どこでも面接を受けられるというのはメリットです。実際に、海外にいながら内定までもらえたので、よかったです。反対に、ネットを利用するので当然、通信環境が不安定な場所だとうまく面接できないという懸念はあります。
–これからウェブ面接を受けるという人がいたら、どのようなアドバイスをしますか。
内定者 対面での面接と同様に、十分に準備して臨むことが重要です。自宅やホテルで面接ができるからといって気を抜きすぎず、服装や画面に映る部屋の様子などにも気を配るべきだと思います。
–ありがとうございました。
中小企業基盤整備機構が行ったアンケートによると、中小企業の74%が人手不足だと回答したという。そのため、優秀な人材を効率よく、迅速に確保したいという企業側のニーズが増す可能性が高い。それに伴い、採用の方法も多様化していくのかもしれない。
今後、働き方改革、経営の効率化などとともに、採用活動にも注目度が高まってくるだろう。
(構成=編集部)