シャープ再建策、液晶頼みと資金繰り悪化にくすぶる懸念 出資元サムスンの狙いとは?
これについて、シャープは「液晶パネル供給が目的」と説明したが、それを真に受ける業界関係者はいなかった。「サムスンの本能寺は、シャープの複写機事業」が衆目の一致するところ。プリンタ関連事業の拡大に励んでいるサムスンにとって、複写機事業は垂涎の的。この事業をシャープはリストラ策の1つとして、事業売却を検討しているからだ。
したがって「資金繰りに窮したシャープに複写機事業買収を持ちかけるのは時間の問題。その後はサムスンが『シャープを子会社化』の筋書きが透けて見える」(前出の市場関係者)との見方もくすぶっている。
(文=福井晋/フリーライター)