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しのぎを削る味噌メーカー…オーガニックやハラール認証商品も
味噌メーカーは輸出商品の開発に余念がない。積極的な海外戦略を仕掛けるのは、売り上げで業界3位の「ひかり味噌」だ。同社は、長野県下諏訪町に本社を置き、1993年に米国で有機大豆の契約栽培を始め、2003年にロサンゼルスに営業所を開設。林善博社長自ら世界中を飛び回り、今では世界60カ国以上に輸出している。イスラム圏向けの輸出にも着目し12年、業界初のハラール認証を取得した。
「海外で多くの支持を集めているのはオーガニック味噌です。赤、白、減塩、西京、だし、玄米、豆味噌とバラエティ豊かに揃え、パッケージは英語表記です、白・赤味噌は7カ国語のラベルがあります。アジアや欧米諸国でロングセラー商品となっており、ハラール認証を取得した無添加味噌や、わかめ入りの即席みそ汁も好調です」(広報担当者)
ひかり味噌のオーガニック味噌の輸出量は、前期比20%増だという。17年10月、幕張メッセで開かれた「第1回日本の食品輸出EXPO」にも出展し、ドイツ、フランス、トルコ、セルビアなど海外のバイヤーの関心を集めた。
業界最大手のマルコメの輸出先は、北米や東南アジアなど48カ国。米ロサンゼルスの工場で現地生産を行っている。
そのほかのメーカーも、国産大豆を原料とした高級品の輸出に力を入れるなど、差別化を図る。“MISO”は着実に世界中の人々の味覚になりつつある。
「次の課題は、海外の一般家庭の食卓に受け入れられること」(前出・全味工連担当者)
味噌の世界進出はこれからが本番だ。
(文=山田稔/ジャーナリスト)
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