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これに対し、パソナには弱みがあった。すなわち、赤字経営だったため抗弁のしようがない状態だった。そこでパソナは18年1月12日、17年6~11月期の連結最終損益を4億7000万円の黒字(前年同期は8億1600万円の赤字)へと業績を上方修正した。従来予想は5億円の赤字だったので、9億7000万円収支が改善した。売上高は前年同期比10%増の1506億円で、従来予想を40億円下回る。
派遣する社員が派遣先で直接雇用されたことから、派遣人員の数が減った。営業利益は3.3倍の26億円と従来予想から13億円引き上げた。企業から請け負う事務作業で、IT(情報技術)を使って効率化に取り組み、利益率が改善した。
一方、18年5月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比15%増の3233億円、営業利益は26%増の56億円、最終損益は10億円の黒字(前期は1億2900万円の赤字)を見込む。17年8月にNTTグループの人材派遣会社2社を54億円で買収したが、負ののれん代を特別利益として計上し、黒字転換する。市場関係者は「働き方改革」による業績の上振れに期待しているようだ。
オアシスは竹中平蔵会長にも揺さぶりをかける
オアシスは日本で売り出し中のアクティビストだ。任天堂に対しスマートフォン向けに「スーパーマリオ」などのソフトを供給するよう戦略転換を求めた。また、京セラには保有するKDDI全株の売却と売却額の半分に当たる5000億円を株主に還元するよう要求した。
さらに、パナソニックによるパナホームの完全子会社化のスキームについても変更を求めた。パナソニックは要望を受け入れ、株式交換方式からTOB(株式公開買い付け)に変更した。同様に、アルプス電気によるアルパインの完全子会社化計画でも、株式交換ではなく現金による買収に切り替えることや買収価格の引き上げを求めている。
東芝の第三者割当増資の引受先には、名高い“ハゲタカファンド”が名前を連ねたが、オアシスも1.7%出資した。
極めつけが、パソナへの経営改善提案書である。南部氏の存在がコーポレート・ガバナンスの欠如につながっていると指摘した。
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