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ソフトバンク、孫正義「一神教」経営に広がる不安

文=編集部

ニトリはバトンタッチがスムーズだった

 家具・インテリアのニトリホールディングスは16年2月、オーナーの似鳥昭雄現会長から白井俊之社長へスムーズにバトンタッチが行われた。白井氏は中核の事業子会社、ニトリの社長を務めていたことが大きい。似鳥会長は白井社長を、「満を持してエース登板」と紹介した。

 株価も堅調だ。昨年12月5日に1万8770円の上場来高値をつけた後、反落していたが、2月16日に1万8000円台まで戻ってきた。

 ここへきての円高で業績の上振れが続く。取扱品目の9割以上を海外で調達しており、大半がドル建ての決済だ。

 セブン&アイ・ホールディングスはカリスマ経営者、鈴木敏文氏が去り、カリスマ依存リスクは低くなったが、その一方で“普通の会社”になったという側面もある。ワンマン経営者のリスクとメリットは1枚のコインの表と裏なのかもしれない。

 首都圏を中心に女性専用のシェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズが経営不振に陥っている。

 シェアハウス用の物件を会社員らがスマートデイズから購入。主にスルガ銀行が購入資金を融資。スマートデイズはこの物件を借り上げ、所有者に保証した賃借料を毎月支払うというビジネスモデルだった。

 スルガ銀行は個人向け貸出比率が高く、地銀業界で屈指の高預貸利ザヤを維持してきた。しかし、「かぼちゃの馬車」問題の影響が懸念されている。シェアハウスのオーナーの自己破産の危機が迫っているとも懸念されている。

 金融機関では少なくなったが、スルガ銀行は岡野一族の同族経営の銀行。岡野光喜会長が君臨している。銀行のなかではカリスマ依存度が高いといわれているが、今後どうなるだろうか。

 大垣共立銀行は土屋嶢(たかし)氏が1993年6月から25年間頭取を続けているワンマン銀行だ。ベトナム・ハノイに現地法人をつくり、フィリピン・マニラに事務所を開設するなど、異色の地方銀行である。「“土屋リスク”があるかもしれない」(外資系証券会社で地方銀行をカバーしているアナリスト)と指摘する向きもある。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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