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「成功を収めているホテルには、徹底した利用者目線、特に『女性の目を意識している』という共通点があります。たとえば、単に雰囲気がおしゃれなだけでなく、外装や内装にこだわり、シャンプーやアメニティは選び放題。こうした至れり尽くせりのサービスを極めたホテルには、リピーターも多いのです」(同)
もともと、客と顔を合わせない4号営業のラブホテルはフィードバックがないだけに、オーナー側が常にユーザーの目線を意識する必要があった。豊富なアメニティグッズに代表される“やりすぎサービス”などは、その表れだ。
「福岡にある『ホテル&スイーツフクオカ』というレジャーホテルは、利用者目線を追求した顕著な例です。白を基調とした清潔感のあるロビーには、シェフ手づくりのオリジナルスイーツが並んだショーケースがあり、利用者は食べ放題。このサービスからは『彼女が選んだスイーツを彼がピックアップする』というストーリー性が感じられます」(同)
ほかにも、ソファとテーブルの高低差に気を配って食事しやすく工夫するなど、このホテルには専門家をうならせる仕掛けが満載だという。ここは風営法の許可を得た4号営業ホテルで、フロントにスタッフはいない。それでも、怪しげな印象はまったく感じられないそうだ。
この「徹底した利用者目線」は、ラブホテルに限らず、今後すべての業種やサービスに求められるキーワードに違いない。ラブホテル業界の新たな取り組みは、まだ始まったばかり。今後も、生き残りをかけた試行錯誤が続きそうだ。
(文=真島加代/清談社)
【※1】
「平成28年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」(警察庁生活安全局保安課)
●取材協力/「ホテル評論家 瀧澤信秋オフィシャルサイト」
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