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ガス自由化から1年が経過し、契約が切り替えられた件数は約84万件。切り替え率は、たったの4パーセント。鳴り物入りで始まった電力・ガスともに切り替えは進んでいない。東京圏なら、多くの家庭は東電・東ガスを使用しているということになる。
電力の自由化以上に空振り感が強くにじむガスの自由化だが、それだけで東ガスは安泰――と考えるのは早計だ。実は東電が、東京ガスを脅かす存在としてガス業界でも存在感を増しているのだ。
東電はガス自由化に際し、子会社・東京電力エナジーパートナー(東電EP)を設立。東電EPは、LPガス大手の日本瓦斯(ニチガス)とタッグを組んで、首都圏での勢力拡大を図った。さらに、東電EPはLPガス事業者のレモンガスとも提携。東ガスの牙城である東京圏を崩しにかかっている。
ニチガスは、タレントの本田翼や出川哲朗をCMに起用。大量にテレビCMを流すなど、ガスの自由化は仁義なき戦いに発展している。東ガスも安穏とはしていられない。このまま東ガスが手をこまねいていれば、早晩「電気も東電、ガスも東電」という局面になるだろう。
(文=小川裕夫/フリーランスライター)
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