サントリー“まれな”親子逆転上場、真の狙いとは? 飲料業界再編への起爆剤か
上場した7月3日、取引終了後に記者会見したサントリー食品の鳥井信宏社長は、「(国内飲料)トップは必達目標」と抱負を語った。鳥井氏は創業者の曾孫に当たり本家の4代目。3代目社長だった信一郎氏の長男だ。サントリーHDの佐治信忠・会長兼社長は来年中にも社長交代の意向を明らかにしており、後継者は鳥井氏で決まりだろう。分家から本家への大政奉還である。
鳥井氏が必達目標に掲げる国内トップを実現するためには、M&Aがカギになる。飲料業界は、コカ・コーラグループ、サントリー食品と続き、以下は伊藤園、日本たばこ産業グループ、アサヒグループホールディングス、キリンホールディングス、ヤクルト本社、大塚ホールディングスが激しくしのぎを削る。サントリー食品の上場が、飲料業界再編の起爆剤になることは間違いない。
(文=編集部)