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MTGのIPO(株式公開)初値は、公開価格の5800円を2割上回る7050円、18年7月12日には8120円の上場来高値をつけた。09年に発売した「リファ」が累計700万台を超えるヒット商品になったことで、株が買われた。18年9月期のブランド別売上高で「リファ」は同社全体の売り上げの53%を占めた。特に中国からの観光客に人気で、中国人のショッピングの定番品となった。
だが、インバウンド(訪日客)需要の減退により大幅な減益になったことから、個人投資家の売りによって株価は急落。3月25日には上場来最安値の2179円を記録、高値の3割以下に落ち込んだ。
ドラッグストアの成長に急ブレーキ
ドラッグストアの18年度第3四半期(2月決算会社の9~11月期決算、3月決算会社の10~12月期)で、大手5社のうち4社が減益となった。ウエルシアホールディングス(HD)とスギホールディングス(HD)は2月決算、サンドラッグとマツモトキヨシホールディングス(HD)、ココカラファインは3月決算である。
ドラッグストアは粗利の高い大衆薬(一般用医薬品)を原資に、化粧品や食品、飲料を低価格で販売することでスーパーマーケットなどから顧客を取り込み、売り上げを伸ばしてきた。近年は、調剤事業が堅調なのに加えてインバウンドへの化粧品の販売が伸び、小売業の勝ち組と見なされてきた。
ところが、第3四半期の3カ月間は、5社合計の営業利益が前年同期比で2%減とマイナス成長になった。
売上高で業界首位のウエルシアHDは、薬剤師や化粧品販売員の採用増が重荷で、18年9~11月期の営業利益は10%減の46億円となった。
人件費の増加が利益を圧迫するなか、中国のEC規制を見越して、インバウンドが買い控えたことが痛手となった。
今年1月からのEC規制で、ECでの転売を目的に商品を買い込む「代購」が減る。代購が大量に購入していた化粧品や大衆薬の売り上げは当然、落ちる。
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