消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
タダヤサイドットコムは2011年に運営開始し、現在、会員数は20万人を超え、同様のサイトでもトップクラスのユーザー数を誇る。
「タダヤサイは無料で出品でき、スピード感のある商品販売ができるサイトです。多くの場合、出品後24時間以内に売れています。販売者にとっては、精魂込めてつくった野菜や果物をタダヤサイでPRできるという利点があり、購入者にとっては生産者の顔が見えるという安心感があります」(高橋社長)
情報・教育が不可欠
高橋社長は、タダヤサイドットコムの運営を通し、廃棄野菜を減らすためには情報と教育が重要であり、そのためにはネットの利用が有効だという。
「規格外とはいえ味や栄養価は劣らないという教育と、どれほどの廃棄野菜が提供可能なのかという情報をしっかりと伝えることが大事です」(同)
サイトの利用者には、リピーターも多くいるという。高橋社長はサイト運営にとどまらず、さらなる展開を考えている。
「将来的には、サイトを通して農業体験を企業研修や小学校の校外学習などに取り入れ、地方と都市の交流を図ることができればと考えています。実際に農業を体験すれば、食べるという行為の裏には多くの人の労力があることがわかってもらえると思うのです」(同)
タダヤサイドットコムを、飽食日本を変える新たなプラットフォームとするべく奮闘する高橋社長の今後の活躍に期待したい。
食品ロス削減推進法が可決されたとはいえ、その具体的な取り組みは、まだこれからである。現段階では、廃棄野菜の利用が食品ロスを減らす効率的方法かもしれない。
(文=道明寺美清/ライター)
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