「ANA経営陣の人災で妻を亡くした」CA昏睡で緊急着陸せず死亡、運航部門の指示に疑問
「私はANA経営陣の人災で妻を亡くしました。もう二度と同じことを起こしてはいけない」
2019年1月10日、全日本空輸(ANA)の米国ロサンゼルス発羽田行きの105便で、50代の客室乗務員(CA)のTさんが乗務中に脳出血を発症し昏睡、帰らぬ人となった。遺族で夫のAさんが取材に応じ、背景にはANAが「打倒、日本航空(JAL)」を掲げて進めてきた国際線拡大に伴う過酷勤務と、安全の基本となるCAのチームワークを阻害するような人事評価制度などがあると訴えた。本連載「ANA105便の真実―CAはなぜ帰らぬ人となったのか」で、ANA最大のタブーに光を当てる。
19年1月10日、50代CAの女性が機内で昏睡、緊急事態宣言
事件は19年1月10日早朝に発生した。産経新聞が同日に配信した記事『CA体調悪化で緊急宣言、着陸後に死亡 全日空』を以下に引用する。
「10日午前2時20分ごろ、米ロサンゼルス発羽田行き全日空105便ボーイング777が新千歳空港の東南東約980キロを飛行中、50代の女性客室乗務員(CA)が、頭痛による体調不良を訴えた。
乗務員は機内で休んだが容体が悪化。同機は他の航空機より優先して着陸しようと、緊急事態を宣言し、午前4時40分ごろ、羽田空港に着陸した。全日空によると、乗務員は意識がない状態になっており、病院に救急搬送されたが、死亡が確認された。
全日空は死因などを明らかにしていない。乗務前の健康チェックで問題はなかったという」
この記事中の50代CAがTさんだ。この105便をめぐって、Tさんを救助するために機長の判断で新千歳空港に着陸しようとしたが、東京の運航管理部門(OMC)の指示で羽田に再度針路変更したことなど、記事では書かれていない多数の事実がある。事件発生翌日にANAがAさんに渡した「状況報告書」の中身を検討していこう。
A4で2枚の報告書は、客室業務を統括する客室センター業務推進部から出された。以下、全文を公開する(乗客のプライバシーに関する部分は削除し、専門用語、英語表記は読みやすいかたちにするなど修正を加えた)。
――以下、報告書――
・発生時系列 (日本時間)
※NH105便(ロサンゼルス空港→羽田空港) 現地出発時間 17:10 到着 04:49 (日本時間)
(1) 乗務前
1/6 往路NH106便 出社前の健康確認でも問題なし。乗務中も問題なく業務実施。
ロサンゼルス到着後も問題なし。
ロサンゼルス滞在中も所属する班でのフライトだったので、班員と食事に行かれており、 健康上の問題はなかった。
1/9 復路NH105便 乗務前の体調確認でも問題はなかった。
(2) 機内での状況(以下時間は日本時間、 アナウンスはすべて日、英にて実施)
1食目のサービスまでは通常通り業務を実施。
休憩スペースでも1時間30分程休息を取れたとエコノミークラスの責任者にご本人から申告あり。
23:50 休息終了後に業務に戻る。
02:10 No4ギャレーにてご本人から2回目のサービス準備中に「頭が痛い」と近くのCAに申し出あり、その後ご本人自身で簡易薬品ケースのバファリン2錠を服用。直後に立った状態のままギャレー台に突っ伏した。
02:14 右後方CAは左後方CAに報告。左後方CAがNo4 ギャレーに様子を見に行ったところ上記 (02:10) の状態であった。スペースの広いNo5 ギャレーに移動した方がよいと判断しご本人に勧めたところ応答あり移動を試みる。ただし、自力では歩行できない状態で、そのまま No4 ギャレーに座らせた。
02:18 左後方CAがご本人に声を掛け横たわらせた。その際も応答あり。左後方CAは継続して声掛け実施。声を掛けると「熱い」 等の返答あり。横にさせたところで肩をたたきながらの呼びかけや刺激にも反応しなくなった。呼吸はあり。
02:20 客室責任者が確認すると、ご本人は倒れており、いびきをかいて寝始めた。客室責任者は状況を機長に報告。機長からは「臨時着陸の可能性も視野にいれて準備する」と返答あり。その間も左後方CA、客室責任者でご本人に呼びかけ、両肩、背中、足、腕等への刺激を継続したが反応はなし。
02:41 客室責任者が医師呼び出しのアナウンスを全クラスで1回実施。1回目では医師の申し出無し。アナウンス後、全CAに「ご本人の呼吸はあるが反応ない」旨共有。医師の申し出がない事も確認。
02:48 機内アナウンスにて再度医師がいないかを全クラスで確認。旅客から看護師である旨申し出あり。資格を証明するものはお持ちでなかった為口頭で看護師である事を確認。
02:55 左後方CAがドクターズキット、メディカルキット、レサシテーションキット、看護師による問診実施。ポータブルO2を準備するよう指示があった為右後方CAが右後方ポジションから1本準備使用は無し。
02:57 機長1名がNo4ギャレーに来て状況を確認、緊急性が高い事を客室責任者と確認。
02:58 機長から「40分後に新千歳空港に臨時着陸する」と客室責任者に情報あり、客室責任者よりCAへ連絡。
03:00 処置をしていた看護師、様子に気づき手伝いの申し出をして下さった旅客2人と左後方CA、右後方CA, 客室責任者の6名でご本人を座席に移動、横にさせた。デジタル式血圧計で血圧測定(数値216/17073)。 引き続きいびきをして寝ていた。呼吸あり、反応無し、脈は微弱で殆ど取れず、体温は計っていなかったが、左後方CAが手足をふれたところ指先がやや冷たくなっていた。震え、硬直はなし。顔色、肌の色の変化は無し。
03:02 機長からお客様へ「具合の悪い方がいる為新千歳空港に臨時着陸する」旨のアナウンス。
03:04 客室責任者からお客様へ「機長のアナウンス通りあと30分程で着陸。サービスが行き届かない旨のお詫び。到着後の御案内は地上係員より実施する」旨アナウンス。
03:40 機長から客室責任者に「予定を変更し、04:30に羽田空港に着陸予定」 旨連絡。
03:47 客室責任者からお客様へ「先ほど新千歳空港へ着陸する予定とお伝えしましたが、このまま羽田空港に向かうことになった」旨アナウンス。
04:29 着陸態勢に入る
04:41 羽田空港に着陸
04:49 駐機場に到着
(3) 搬送中
04:54 右中央 ドア オープン。
04:55 救急隊員5名機内に乗り込み、左中央CAが右中央ドア機側に来た旅客サービス部旅客サービス課リーダーが救急車に同乗し、病院まで付き添う事を確認し、ご本人の手荷物2つ引き継ぎ、病状の状況を口頭で伝える。
05:03 看護師が再度血圧測定。数値を記録したメモは救急隊員に渡したため不明。1回目よりは下がっていた記憶有り。
05:07 右中央ドアから救急隊員が搭乗、ストレッチャーに乗せ降機。地上係員1名が同行。
05:15 救急車に乗った際は、ご本人の意識はなく、息をしているかは不明。O2吸入をしていた。救急車の中では、症状の診立てなどの話はなし。
05:22 同行した客室マネジャーより、ご主人の携帯電話に連絡。
05:33 東邦大学医療センター大森病院 到着
――報告書、ここまで――
事件をめぐる2つの検証点、1「着陸体制にまで入った新千歳空港から羽田への針路変更」、2「Tさんへの救護措置」
この状況報告書には大きな2つのポイントがある。
1つ目は「最寄りの新千歳空港に着陸しようとした機⻑判断を覆し、羽田に針路変更させた東京の運航管理部門(OMC)の判断は適切だったか」、2つ目は「Tさんへの救護措置が適切 だったか」である。
2つ目のポイントについては本連載(2)で報じるため、本稿は東京のOMCの判断が適切であったかについて検証していく。状況報告書とあわせてANAがAさんに渡した「運航に関わる経緯」という書面もみていこう。
「日本時間1月10日 (木) 2時40分頃、北海道の東方沖上空を飛行中であったNH105 (ニューヨーク発/羽田着) 【筆者注:原文ママ/『ニューヨーク発』は『ロサンゼルス発』の誤り】の機長よりオペレーションマネジメントセンター(以下、OMC) に客室乗務員(以下、CA) 1名の意識がないため、新千歳空港 (以下、 CTS) への目的地変更 (以下、ダイバート) を検討している旨の一報が入る。
その後、当該のCAの容態に変化がないことから、2時55分頃にCTSへのダイバートに向けた調整を始めた。当該の時間帯は深夜時間帯ということもあり、CTSにある2本の滑走路のうち1本が雪作業による閉鎖、またもう1本の滑走路は工事作業により閉鎖となっていた。
そのため、OMCではNH105の機長からの第一報受信後に、国土交通省東京航空局新千歳空港事務所(以下、CTSCAB) に滑走路の状況確認を行った。CTS の滑走路の運用を再開するにはCTSCABに対して1時間前に申請し、許可を得る必要があったこと、またNH105 の CTS までの予定飛行時間が約1時間であった。そのため、OMCよりCTSCAB に対して滑走路の運用再開の申請を行った。
あわせて、3時頃にOMCよりCTSにおけるANAの事業所である ANA新千歳空港株式会社(以下、CTSAP) にも連絡を入れ、ダイバートの受け入れ準備の指示を行った。一方で、運航便のない深夜時間帯では追加要員の緊急呼び出しが必要であり、空港に出頭するまでには約1時間を要するという返答がCTSAPよりあった。そのため、OMCではCTSへのダイバートと元々の目的地である羽田 (以下、HND) への運航継続の両方の選択肢を視野に入れ、状況確認を続けた。
3時30分の時点での状況として、NH105はあと20分ほどでCTSに着陸予定、CTSAPは管理職が空港に向けて移動中というものであった。また、CTSCAB からは、NH105の着陸後に ANAの地上ハンドリング体制が整うまでは地上待機が必要であるといわれていた。OMCでは迅速な救急搬送が実施できないリスクを鑑みて、3時40分頃にCTSへのダイバートではなく、24時間空港であるHNDへの運航継続を判断している。
NH105はHNDに4時41分に着陸し4時48分に109番スポットに到着。5時15分 頃に救急車による救急搬送を行い、 5時30分頃に東邦大学大森病院に到着している。
以上」
東京からの指示で、約50分のロス、昏睡したCAの回復の可能性を奪う
この経緯説明書によると、当初機⻑判断で新千歳に向かい着陸寸前だった105便に対し、東京のOMCが「ANAの地上ハンドリング体制が整うまでは地上待機が必要である」こと、「迅速な緊急搬送が実施できないリスク」を理由に、24時間対応可能な羽田に針路を変更させた。大手航空会社の現役パイロットはこの指示により約50分のロスが生じたという。
「機長が新千歳へ向かうと判断した地点からは、新千歳へは約1時間10分で着陸でき、羽田までは通常約2時間半かかります。緊急事態を宣言し、直線的に羽田へ向かう許可をもらい、増速した場合は約1時間50分ですが、今回は悪いことに新千歳への着陸20分前に目的地変更が指示された。これによって余分な時間がかかり、異常発見から約2時間もかかって羽田に着陸した。結果として新千歳に直線で向かった場合に比べ、約50分の差が生じてしまった」
脳出血の治療は一分一秒を争う。50分もの差はTさんが助かる可能性を著しく奪ったと考えられる。
CA救助のために最寄りの新千歳に向かった機長の判断は「正しかった」と現役・OBのパイロット
まず、新千歳空港に向かった機長の判断の適切さについて確認したい。筆者はANAも含めた複数の航空会社の現役・OBのパイロットに見解を求めた結果、一致して「まったく適切な判断だった」との回答を得た。ANAのパイロットはこう理由を説明する。
「太平洋を日本へ向けて横断する場合、医療的な問題で目的地変更する際にはアラスカのアンカレッジを過ぎると新千歳しかないというのはパイロットとして一般的な見解です。今回は1時間で新千歳に着陸できる状況にありました。パイロットの使命は安全に着陸することであり、この機長はまったく正しい判断をしたと思います」
19年1月10日の新千歳空港周辺の天候は曇りではあったが、暴風雪のような荒れた天候ではなく、着陸に障害が出るような状況ではなかった。現地のスタッフも着陸までギリギリ間に合うか、少し遅れる程度で空港に到着することは可能であったことなどを考えると、あくまで結果論ではあるものの、新千歳に着陸して地上の緊急医療を受けていればTさんが助かる可能性はあったといっていいだろう。
緊急着陸には運航管理部門の支援と誘導が必須、早朝深夜の新千歳では想定の甘さが露呈
本来、緊急事態発生時の目的地変更について全体を見るべきなのは機長ではなく、OMCである。今回の一連の動きから見て、「国際線の太平洋側の窓口」である新千歳空港での早朝深夜の国際線での急病人発生の対応について、事前に十分な想定がなされていたとは考えにくい。
今回のTさんのケースでは救急救命時に際して、緊急時の着陸に応じられるような体制を整えることができていなかった。最低限必要なスタッフの当直体制が組まれていなかった上、新千歳周辺の医療環境の把握などが十分ではなかった。
「羽田に向かったほうが早く医療を受けられるのなら、機長が新千歳への目的地変更をOMCに連絡した時点で羽田への運航継続を助言すべきだった」(先のANAのパイロット)
OMCが行き当たりばったりの判断をしていたと考えざるを得ない。実際、今回の105便についての社内報告書には「課題」として、「今後、同様事例も想定されることから早朝深夜時間帯での目的地変更時、即応できる体制の構築が必要である」と記載されており、体制が不十分であったとの認識がANA側にあることがうかがえる。
米国の医学分野の公的報告書では、600便ごとに1回の割合で「機内で医者を呼び出すような事態」が発生するとされており、急病人対応は国際線運航の基本中の基本である。
片野坂社⻑「国際線はジャストフライ」と発言、国内線にはない課題を軽視か
ANAホールディングスの片野坂真哉社長(4月に社長退任・会長就任予定)は「文藝春秋」(文藝春秋/22年2月号)のインタビューに応じ、自身が進めた国際線拡大路線について以下のように答えている。
「『ANAは国際線を拡大したことがコロナで裏目に出た』という声も聞こえますが、私はまったくそう思っていません。実は、航空会社にとって国際線の新規開拓リスクはそれほど大きくない。(中略)『ジャストフライ』、空港と発着枠さえ確保できれば、そこに飛んでいけるわけです」
ジャストフライという語感にはスタートとゴールさえあればいいという安易さを感じるが、実態はそうではない。国際線の緊急時対応には「航空会社」「新千歳空港の旅客ハンドリング会社」「国交省航空局(新千歳航空事務所)」「地元消防」「入国審査官(外務省)」「税関(財務省)」「検疫所(厚生労働省)」との連携が必要となるなど、国内線にはない課題が生じるためだ。ANAのパイロットOBはこう解説する。
「Tさんのケースでいえば、入国管理や検疫の職員が不在のままで、Tさんや付き添いのCAが入国し救急隊員と合流可能なのかなど、微妙なケースはすぐに想定されます。また、救急車を機側に入れるだけでもさまざまな手続きが発生する可能性もある。Tさんのような急病人がいる場合はさすがに人命優先されるとは思いますが、OMCのバタバタぶりを見ると、早朝深夜の国際線での緊急着陸での取り決めが不十分だったことが強く推認されます」
ANA現役パイロット「優秀な人材の退社で会社の飛行計画をますます信用できない」
筆者は、105便の機長がTさんを救えなかったことで大きな精神的な負担を負ったと聞いている。取材に応じたパイロット全員、現役、OBを問わず、「もし私がその機長の立場でも、急病人を救えなかったという無念さと責任を全うすることができなかった自責の念に苛まれるだろう」と答えた。同時に「新千歳を目の前にして会社の指示に従った自分を悔い、危機管理体制がずさんな会社に憤りを感じる」という一致した見解を見せた。前出とは別のANAのパイロットはこう話す。
「ANAでは総合職の優秀な人材が次々に多く辞めており、OMCの作成する飛行計画にミスが多発、我々が見つけて修正しているのが現状です。間違った飛行計画を承認したら、パイロットの責任となり、乗務停止となるので、残念ながら最近は“会社を信用するな”というのが私たちの共通認識となっています。
私も緊急の目的地変更をした経験があるのですが、その際も深夜で担当者がいないといった対応で手こずったことがあり、国際線を運航する会社とは思えないほど杜撰だといわざるを得ません。Tさんのような事例を二度と起こさないように現場がいくら頑張っても、全体を仕切るOMCのレベルがこれでは不安で仕方ない」
国交省の航空行政全体の問題、乗員乗客の安全へのチェック体制に甘さ
羽田の深夜早朝枠を利用した国際線が始まったのは2010年10月であり、実に約10年もこの時間帯の急病人対応への懸念は放置されていた可能性がある。Tさんはそのエアポケットにはまり込み、帰らぬ人となった。Tさんの夫であるAさんは「この事件はCAに起きたことだから騒ぎにならなかっただけで、いつ乗客の身に起きても不思議ではない」と再発を懸念する。
航空会社の至上命題は乗員乗客を安全に目的地まで届けることである。ここを抜かしてはどれほどカネを稼ごうと、多くの国との路線を開拓しようと、表彰されようと失格である。片野坂社長が今年2月10日に発した退任の社員向けメッセージでは、「15年社長に就任し、新入社員に『安全が全て』と羽田の格納庫の入社式で繰り返し呼びかけてスタート」したと強調した。しかし、Tさんへの対応を見る限り、片野坂社長をはじめとしたANA経営陣が乗員乗客の安全を最優先に経営してきたといえるのか、大いに怪しいといわざるを得ない。
会社全体の運航計画や安全対策のレベルが下がれば、乗客はもとより、乗員にも本来起きてはならない負担や混乱が生じる。先の機長の精神的苦痛ももちろんだが、筆者は羽田に到着した105便のCAの様子について別会社のCAから「明らかに異常な精神状態だった」との証言を得ている。会社によるマネジメントが不十分なせいで現場の社員に命に関わるような重大なしわ寄せが来ることなど、あってはならない。
国交省は、こうした起こりうる緊急事態に航空会社や空港機能が即座に対応できる仕組みを整えているのか、路線開設にあたって厳しく監督指導すべきではなかったのか。今回は「国際線の太平洋側からの窓口」だった新千歳空港だったが、東南アジアからの玄関口である沖縄の那覇空港などでも同様の抜け穴はないのか。徹底的に調査すべきだろう。
2010年代、日本政府のインバウンド政策もあり、航空機の利用は非常に身近なものになった。筆者も、読者の皆様も乗客としてTさんのような状況に陥っていた可能性があることを考えると、誠に恐ろしい。ANAはこれまで進めてきた安易な路線拡大から安全運航の基盤作りへと方針を転換し、顧客の信頼に応えるべきではないだろうか。
(文=松岡久蔵/ジャーナリスト)
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