高飛車な文書があぶり出した
スカイマーク西久保愼一社長の異端経営術
しかし、西久保氏を卓越した経営者として絶賛する声を聞いたことがない。民間航空会社の基本は安全だ、と再三、忠告されてきたが、聞き流してきた(ように映る)。安全対策を強化するには、コストがかかる。安全とコストのどちらを優先するかといえば、迷わずコスト削減を選択してきた。これが西久保流の経営の神髄なのだ。
その成果が、堂々たる決算の具体的な数字になって表れた。経営者として称賛されこそすれ、非難されるいわれはまったくないというのが、西久保氏の偽らざる心境なのだろう。彼は(スカイマークだけが)安全性について再三再四、言及されること自体、理解できないのではないのか。
安全性については、ほとんど関心がないようだが、事故が起きてからでは後の祭りだ。西久保氏は、航空会社の経営者には不向きである。
(文=編集部)