トラフィックを発生させる源泉は、モバイルとソーシャルであり、それらを支える基盤としてスマートフォンがある。さらにそのうえに流通するデータを探し出す術が高度な検索エンジンだ。これらすべてを、ほぼ米国企業が押さえつつあるという現実は、非常に嘆かわしい。
さらにいうと、米国のスタートアップは未曾有の高株価時代にあって、軽々と巨額の資金調達に成功し、その資金をアジア市場の制圧に使い始めている。彼らは日本に続々と上陸しているが、同時に他のアジア各国にも攻め入り始めている。つまり、我々がシェアを伸ばすべき市場への参入機会は、どんどん縮小し始めているのである。
(文=小川浩/シリアルアントレプレナー)