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セブン&アイがアマゾンに挑む、真っ向勝負の行方~ネット+店舗=オムニチャネル戦略に迫る

 その上、12年度には約1000億円だったネット通販の売上を、5年以内に1兆円に増やす予定。その戦略の一環として、12月には、通信販売大手のニッセンを買収し、通信販売のノウハウや人材を獲得することにした。

 コンビニの店舗が増えれば増えるほど、帰宅途中に商品を受け取ることが便利になる。そして、いったん店舗に入れば付加購買することは、ウォルマートのテスト結果を知る前に、01年から各店舗にATMを設置した経験でわかっている。銀行サービスを利用する客の多くが店内で「ついで買い」をしてくれた。日本最大のコンビニ店舗網を基盤にオムニチャネル戦略を積極的に採用するセブン&アイは、日本市場においてアマゾンに対抗できるただ一つの小売業かもしれない。

 ただし、最近買収したバーニーズ・ジャパンを他の店舗と融合させる戦略には疑問が残る。バーニーズは高級ブランドというか個性あるブランドが売りものの小売店舗であり、バーニーズのサイトで注文したのに「最寄りのセブン-イレブンで商品をお受け取りできます」などと表示が出てきたら、高級ブランドの戦略としては得策ではない。
(文=ルディー和子/マーケティング評論家、立命館大学教授)

BusinessJournal編集部

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