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ドコモは16年3月期に新規事業で1兆円の売り上げを目標にしている。12年には野菜宅配・らでぃっしゅぼーやを傘下に収め、さらに13年にはファッション通販サイト運営のマガシークや料理教室「ABCクッキングスタジオ」を全国に展開するABCホールディングスを立て続けに買収した。今春にはスマホから注文できる「dデリバリー」を開始。全国で1万1200件以上の出前・宅配・デリバリーサービスを手掛けている「出前館」と提携した。
ドコモが自社ユーザーに提供してきたインターネット通販の電子書籍「dブック」、衣料品通販「dファッション」などのサービスを他社ユーザーに開放し、他キャリアのスマホやタブレット(多機能携帯端末)からも使えるようにして収益の拡大を図る。さらに、ドコモ契約者には利用料金と一括して決済ができる決済システムを導入する。
携帯電話市場が飽和状態を迎え、通信とは別の事業でどうやって収益を確保していくかが、キャリア各社の経営課題となっている中、ソフトバンクは海外進出に舵を切り、ドコモは個人向けサービス拡大という方向性を打ち出した。両社の戦略は今後、携帯電話市場の勢力図にどのような変化をもたらすのか、目が離せない状況が続く。
(文=編集部)
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