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●ユーザーから不満の声も
その一方で、こうした進捗状況を踏まえてもなお「春からプラチナLTE」と通信環境の向上をアピールして新規顧客の獲得や既存顧客の引き留めを進めてきた同社の姿勢は、果たして誠実だと言えるのだろうか。孫正義社長は決算発表会でパケット接続率1位や通信満足度1位といったデータを持ち出して、「つながりやすい電波をもらい、プラチナバンド基地局を増設したからだ」とアピールしたが、これまでの電波事情を踏まえると、その実態にさえ疑問を持たずにはいられない。Twitterなどソーシャルメディアでは、依然としてソフトバンクの電波に対して「つながらない」「通信速度が遅い」「圏外になって使えない」といった不満の声があふれており、ソフトバンクのアピールとユーザーの実感の間にあるギャップは埋まっているとはいえない状況である。
ソフトバンクは、今年の夏モデルから製品発表会の開催を当面見合わせると表明している。つまりこれは、消費者にとって同社の製品、サービス、ネットワークに対する取り組みの実態がわかる機会、同社が顧客に対して説明する機会を閉ざすことを意味する。今夏開始に後ろ倒しされてしまった900MHz周波数帯によるLTEサービス導入も、発表会の開催がなくなるということは、実際には「始まるまでは、いつになるかわからない」という状況だろうか。ソフトバンクには今後、真摯な姿勢で顧客と向き合い、進捗状況を説明することが求められている。
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