スターバックス店内BGMは新メニューや季節に合わせ選曲か?直接聞いてみた
この連載企画『だから直接聞いてみた for ビジネス』では、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問(?)を、当事者である企業さんに直撃取材して解決します。今回は放送作家の林賢一氏が、スターバックス コーヒーの店内で流れるBGMに関する疑問について迫ります。
【今回ご回答いただいた企業】
スターバックス コーヒー ジャパン 麻布十番店 様
店内BGMというのは、その店のアイデンティティーである。
昔ながらのラーメン屋はラジオを流している(イメージがある)。個人経営の喫茶店ではJAZZをかけたりしている(イメージがある)。ゴーゴーカレーにいたってはオリジナル自社ソングを流している。これはイメージではなく事実である。
こう並べてみると、それぞれの店の特性が出ているのは間違いないだろう。モダンなレストランでJ-POPがかかっていることはあり得ない。意識的かそうでないかはともかく、「うちはこんな感じの店なんですよ、そこんとこよろしく」というアピールが店内BGMには滲み出てしまうのだ。
そこで、ふと思う。スターバックスの店内BGMはどうだろう。
あくまでイメージだが、ボサノヴァ、ゆるいR&B、モダンジャズなどなど、明らかにセレクトされた感がある。あれって、誰がセレクトしているんだろう? そもそもお店によって曲が違うのだろうか? 気になる。
そこで、スターバックス コーヒー ジャパン 麻布十番店に直接聞いてみた。
「店内で流れているBGMは誰のセレクトですか?」
担当者(若い女性) スターバックス専用のCDが店舗ごとに送られてきて、それを各店舗で流しているんです。
–本社からCDが送られてくるのですか?
担当者 はい。
–専用ということは、店舗で流すように選曲されたCDですか?
担当者 はい、そうです。
–それは、店舗によって違うのですか?
担当者 恐らく、時間帯によって、少しずつズレてはいると思いますが、同じものをかけてます。
–CDには、何曲くらい入っているのですか?
担当者 少々お待ちください。
~10秒後~
担当者 今、正確な曲数はわからないので、詳しくお知りになりたければ、一度、お客様相談室にお問い合わせいただけますか?
–先ほどお客様相談室に問い合わせたところ、「店舗によって違うので、店舗のほうへ聞いてください」と言われたのですが……。そのCDはどのくらいの頻度で送られてくるのですか?
担当者 今ですと、バナナのフラペチーノなど、販売しているメニューによって送られてくるCDが違うので、それをかけています。
–販売メニューに合わせた選曲になっているのですか?
担当者 はい。ほかにもサマーCDやオータムCDなど、本社で選曲したものが送られてきます。
–では、本社に担当部署があるということなのでしょうか?
担当者 はい、どの部署が担当しているのかはわからないのですが、季節ごとに店舗にCDが送られてきて、それをかけています。
–日本と海外では違うのでしょうか?
担当者 おそらく海外とは違うと思いますが、日本ではどの店舗でも同じです。
というわけで、明確な答えが返ってきた。「本社から送られてくるCDをかけている」のだ。しかも、季節や新メニューごとに、そのCDは変わるというのだ。
そうならば、本社には「スタバDJ」なる人がいて、選曲しているのであろうか。日本にどれだけのDJがいるのか知らないが、そのスタバDJが選んだ曲を聞いている人数は日本中に膨大にいる。もしかしたら、日本で最もリスナーの多いDJは、スタバDJなのかもしれない。ぜひ会ってみたい。すぐに会話が続かなくなるかもしれないけれど。
【近況】
WOWOWの『大人番組リーグ2 脇役目線~主客逆転!教訓体感アニメ』に参加しています。出演は、片桐はいり、安藤サクラ、マキタスポーツ、松尾貴史など。オンエアは終了しましたが、番組ホームページ(http://www.wowow.co.jp/extra/otona2/lineup/140511.html)で観ることもできます。みなさんの投票でレギュラー化が決まります。よろしくお願いします!