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山田修「展望!ビジネス戦略」

セブン&アイ、株価下落の元凶“お荷物”ヨーカ堂を即刻売却すべき 超優良グループに変身

文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

 一方、イトーヨーカ堂事業は、営業収益がセブン事業の約半分で、営業利益は計上しているが収支トントンの状態。加えて、対前年比で44.6%減と急速に収支が悪化している。GMSという業態の構造的なスランプについては、本連載記事『イオンに異変、業績悪化で株価急落 総合スーパー、消費者離れ深刻化で迫る終焉』でも触れたが、イトーヨーカ堂も例外ではない。年を待たずして赤字部門に落ち、セブン&アイ・グループの大きなお荷物になることは必至だ。

 上記のセグメント別業績表からイトーヨーカ堂を除いたら、セブン&アイHDの業績はどういう景色となるだろうか。売り上げ約3兆円、営業利益約2400億円の大優良グループが出現する。

 セブン&アイHD会長兼CEOで現在の同グループの繁栄を築いた鈴木敏文氏の最後の大仕事は、イトーヨーカ堂の売却ではないか。そして、それにより得られる数千億円あるいは兆円単位となるキャッシュ相当資産を駆使して、セブンのチェーンを世界中に一挙展開することだろう。イトーヨーカ堂は同グループにとっての祖業だからこそ、従業員経営者である鈴木氏でなければできない「最後のご奉公」がそこにある。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
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