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ワーク・ライフ・ハピネス 第1回

ワークライフバランスのまやかし 超幸せ企業!長時間労働でも社員イキイキ、週3日出勤…

文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネス・プロデューサー

 経営者である榎本氏の発想とリーダーシップにより、職員が仕事の効率化の重要性に気づき、率先して業務改善を図ることで時間を有効活用でき、さらに仕事に良い影響を与えるという好循環を生み出し続けているという。

●社員でCDをつくり、一体感を高める

「時間を有効に使えるようになり、税理士事務所でも自己実現ができるとなると、スキルも上がってきます。そして自立が促されてシェアできる仕事が増え、さらにスキルが上がっていくという好循環が生まれるのです。職員は最初こそ半信半疑でしたが、今では『やればできる』という意識に、見事に変わってきました」(榎本氏)

 さらに榎本氏は、社員を一体化させるユニークな企画を実現している。ギターが得意な職員をスターにさせようと考えたところから発想し、彼に作曲を任せ、榎本氏が作詞を担当して社歌を作ったのだ。大企業に社歌があるのは珍しくないが、わずか十数名の会社で社歌を作る例はほとんどない。

 さらに驚くべきことに、その社歌を職員全員で歌い、CDにしたのだ。それだけではなく、第2弾、第3弾の社歌も作り、第3弾では榎本氏の友人で福岡にて会計事務所を経営する福田英一氏にも声をかけ、榎本氏作詞、福田氏作曲という、会社の枠を超えた“社歌”を作り上げ、しかも双方の職員が一緒になってレコーディングをしてCDを作成するという大胆な企画を実現した。

 その結果、会社の枠や空間を超えたつながりを意識するようになり、職員の一体化以上の意識改革につながったという。筆者も多くの会計事務所とお付き合いがあるが、榎本氏のような大胆な発想と行動力を持った税理士には出会ったことがない。ワーク・ライフ・ハピネス提唱者の一人としての面目躍如である。

 阿部氏と榎本氏の著書である『実践 ワーク・ライフ・ハピネス2』では、驚くべき発想で社員のハピネスを実現させ、会社の業績を伸ばし続けている事例が、多く掲載されている。今後、この連載では、阿部氏と榎本氏の協力のもと、筆者が取材したワーク・ライフ・ハピネスな会社を紹介していきたい。
(文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネス・プロデューサー)

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