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家計圧迫のスマホ料金はこう削れ!話題の光セット割、最安のキャリア選びは?

文=編集部
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 消費税増税の影響を払拭しきれない中、アベノミクスによって物価は本格的に上がり始めている。昨年から今年にかけて、家計への負担が重くなったと感じている人は多いだろう。だが、今後、その負担はさらに重くなっていく見通し。2017年4月には、消費税が10%へ再び引き上げられる予定。加えて、厚生年金保険料は毎年0.354%ずつ上昇し、17年度には18.3%となる。健康保険料も引き上げられるだろう。

 その一方で、足元で収入が増えているのは、大企業に勤めるひと握りの会社員のみ。したがって、家計を守るためには、これまで以上に無駄な出費を抑える節約が求められることになる。しかし、やみくもに節約をしようとしても、長続きしないのは多くの人が経験済みではないだろうか。そこで、ファイナンシャルプランナー(FP)の松岡賢治氏に、家計の節約のコツを聞いてみた。

「節約を考えるとき、多くの人は、まず食費や交際費を切り詰めようとします。確かに、食費や交際費には出費を削る余地はあるのですが長続きしません。その理由は、我慢を強いられるからです」(松岡氏、以下同)

 例えば、今まで1000円前後かかっていたランチの代金を500円に抑えるとか、飲みに行く回数を1週間につき1回減らす等々を実行するには、我慢(=無理)が伴う。よほど意志が強くない限り、ほとんどの人は途中で挫折してしまう。単に食事を我慢するダイエットが長続きしないのと、ほぼ同じ構図だという。

「家計節約のコツは、固定費を削ることです。固定費とは、家賃や住宅ローンなどの住居費、水道光熱費、通信料など、毎月一定額を支払っている費用です。いったん削ってしまえば効果が持続するため、結果として大きな節約となります」

住宅費、保険料、自動車の固定費を削減する

 では、誰でもできる固定費の見直しポイントを教えてもらおう。まずは、最も削れる金額が多い住居費から見ていこう。

「賃貸住宅に住んでいる人は、家賃の低い物件に引っ越すか、家賃の減額を交渉することになりますが、どちらも簡単ではありません。しかし、住宅ローンを借りている人であれば、借り換えという手があります。過去、金利はずっと低下してきたので、借り換えにかかる手数料等を含めても返済額を減らせる人は少なくないでしょう。ローン残高が1000万円以上あり、借り換え先との金利差が0.5%以上あれば、お得になる可能性が高い。固定金利型を借りて2~3年たっていれば、ほぼ該当すると考えられます」

 次は保険。生命保険の見直しは、住居費に次いで節約効果が高いという。

「必要な死亡保障額は、加入する人や家族によって違います。独身なら大きな保障は必要ありません。結婚して、妻や子供が扶養家族となれば、保障額を上積みする必要が出てきます。マイホームを購入すれば住宅ローンに死亡保障が組み込まれるので、保障額は減らせます。つまり、ライフスタイルの変化ごとに、ムダがないように保険を見直すことが大事。目安としては、妻が専業主婦の場合の保障額は1000万円、子供が1人増えるごとに1000万円を上乗せする感じです」

 最近は、加入する人の健康条件を細分化して、条件に合う人の保険料を引き下げたリスク細分化定期保険も登場しているので、乗り換えで保険料を節約できるケースも増えているという。

 住居費、保険料以外で大きいのはクルマの維持費だ。軽自動車へ買い替えをすれば、自動車税や車検、ガソリン代が安くなるだろう。さらに、クルマの利用頻度が減っている人は、思い切って車を持たないという選択も有力だ。

「必要なときだけ使う『カーシェアリング』が広がっています。月額の基本料金は1000円程度で、あとは乗車時間分の料金がかかるだけ。当然、駐車場代や車検代はかからない。車を保有するより、かなり安上がりになります。月に1~2回くらいしか乗らない人なら、真剣に検討する余地があります」

 また、金額は細かくなるが、水道光熱費については、銀行口座からの引き落としよりも、クレジットカードによる引き落としにするとポイントがつく分、お得だ。年間では数千円分になることもある。

“光セット割”で通信費を削減

 そして、固定費として年々存在が大きくなっているのが通信費だ。携帯電話やインターネットは生活に不可欠になっており、利用する時間は増えることはあっても減ることはない状態。節約をするには、「自分にあった料金プランを選ぶこと」に尽きるという。
 
 そこで検討したいのは、光回線のいわゆるセット割だ。事業者によって、割引対象となる契約の種類は変わるが、基本的には自宅用の固定回線(光回線)とスマートフォンを両方契約すると利用料金が割引となるサービスである。KDDI(au)の「auスマートバリュー」が先行していたが、3月1日より、NTTドコモ「ドコモ光パック」とソフトバンク「スマート値引き」がスタートし、ユーザーの選択肢が広がっている。

「肝心の内容は、auとソフトバンクが、ドコモにやや差を付けた格好になっています。データ定額サービスで契約者数が多い5GBのプランの割引額を見ると、ドコモの800円に対して、auとソフトバンクは1410円(共に税抜き、以下同)。auとソフトバンクは、セット割を適用するにはオプションに加入しなければならないが、その費用(500円)を考慮しても、ドコモよりお得になります」

 家族で利用した場合は、さらに大きく違ってくる。ドコモは、家族単位での割引のため、家族が3人以上のケースでは総じて不利になってくる。一方、auとソフトバンクは、家族1人ひとりの料金が割引となるため、人数が多い家族ではこちらがお得だ。

 さらに、すでに固定回線でフレッツ光を利用しているユーザーについては、ドコモとソフトバンクに乗り換える場合、工事不要で各社のサービスに契約内容を簡単に変更することができる。

「固定通信サービス1回線につき最大10回線のスマートフォンまたは携帯電話が割引の対象となるため、家族の人数が多いほどauとソフトバンクがお得になっていく仕組みです」

 通信費は早めに見直すほどおトクなため、手軽な節約方法としておススメだ。

「固定費の削減で浮いたお金は、貯蓄に回しましょう。お金を持っていると使ってしまうという人は、積立タイプの定期預金口座を開設するといいです。給料日に引き落とされるようにすると、自然とお金が貯まっていきます。ひと月5000円からと、気軽に始められます」

 年度のスタートは生活を見直す絶好の機会。家計を見直して、スマートな新生活を送りたい。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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