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14年11月30日付本連載記事『話題のユーシン社長公募、なぜ失敗?』でも取り上げたとおり、田邊氏は高額報酬を得る一方、ここ数年間後継経営者探しで迷走を続けている。上場企業としては珍しく2度にわたって後継社長を新聞広告などで募集した。そして実はその前にも1人外部から迎え入れている。つまり3度も外部から後継社長を迎え入れようとした。
しかし、現在でも田邊氏が会長兼社長の座にあることを、筆者は同記事で「つまるところ、オーナー経営者である田邊氏が禅譲したくないのだ」などと指摘した。経営者にいくら報酬を払うかは、もちろんその企業が決めることである。そして株主総会で追認されれば、規定に則ったということだ。しかし、外部から見れば「辞める辞めると言っている社長が、日本でも指折りの高額な報酬を手にしている。そしてそれは他社に比べて極めて破格だ」ということになる。田邊氏に限っていえば、「日本で経営者をやるのも悪くない」ということだろう。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)
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