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家にまつわるキケンな話?徐々に劣化、個性的つくりはNG、リフォームの罠…

文=松井克明/CFP

●悪質業者に頼むとローンが下りないことも

 今回、知っておきたいのは特集記事Part2の記事『ローン審査の却下 悪質業者の可能性も疑うべし』だ。リフォームのためにローンを組もうと考えている場合、リフォーム資金の金額が大きくなれば、リフォームローンではなく、住宅ローンで借りたほうがいい。最優遇金利を見ても、リフォームローンは最高で4.975%、住宅ローンはメガバンク3行とも0.775%と極めて安い。リフォームローンは無担保のため、金利が高くなっているが、もし自宅に担保の設定ができ、その他の条件もクリアするようならば、住宅ローンがお勧めだ。

 中古物件を購入してリノベーション(大規模なリフォーム)をする場合にも、金融機関によっては、中古の購入代金とリフォーム費用を合わせて、1本の住宅ローンにまとめることも可能だ。

 ただし、リフォーム目的のローン審査はリフォーム見積もり額を中心に厳しくなるという。「リフォーム業界は法的な縛りが比較的緩いため、業者の中には一部、不正を働く不届き者もいる」と見ているためだ。

 金融機関はローン審査を却下してもその却下の理由は教えてくれないが、リフォーム業者の見積もり額が一般的な工事価格と比べて高すぎる場合、審査が下りないこともあるというから、自分に心当たりがない場合、業者に法外な値段で見積もりを出されている可能性もある。

 また金融機関が懸念するのは、いわゆるオーバーローンだ。住宅ローンは他のローンと比べて金利が低いため、別の借金を上乗せして住宅ローンを申し込むことがある。借金を整理したい買い主も不動産業者も罪の意識が薄く、オーバーローンを申し込もうとする場合があるが、金融機関ではご法度とされ、オーバーローンが発覚した場合には関わった不動産業者は出入り禁止になることが一般的だ。

 こうした背景もあるので、リフォーム関係のローンは厳しく目を光らせているというわけだ。すると、金融機関にローンを却下された場合には、悪質業者の可能性があるということを覚えておくと、被害に遭わないための一つの教訓となる。しかし、悪質業者も手を替え品を替え、金融機関の目をくぐり抜けようとするので一概にはいえず、細心の注意が必要だ。
(文=松井克明/CFP)

松井克明/CFP

松井克明/CFP

青森明の星短期大学 子ども福祉未来学科コミュニティ福祉専攻 准教授、行政書士・1級FP技能士/CFP

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