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さらに、新築マンション購入のためにローンを組める、30代後半から40代前半の購買層は今がピークで、団塊ジュニアが40代後半となってしまう20年ごろにはマンション需要は冷え込むおそれが強い。東京都では、10年に比べて20年には30代が25%近く減少するとの研究報告もある。
つまり、20年頃には不動産を購入する人は減っていくと考えられる。
総務省統計局発表の「住宅・土地統計調査」(13年)によると、全国の空き家が820万戸に上り、総住宅戸数に占める割合が13.55%で過去最高となっており、新築住宅の必要性も低くなる。
さらに、野村総合研究所が9月に公表したデータによると、23年の空き家率は、今後空き家の増加が収束していけば約13.7%にとどまり、世帯数が減少し、住宅の除却・減築が進まない場合は約21.0%に拡大するという。こうしたデータを見ると、新築住宅はもういらないのではないか。
事実上、住宅の数は現在ある中古だけで十分なのだ。新築住宅専門のパワービルダー、マンション開発が中心のデベロッパー……今の不動産バブルが最後の打ち上げ花火となるのかもしれない。
すでに先を見越して、建設業者はリノベーション業者、大規模修繕業者、買取仲介業者、インスペクション(検査・査察)業者へと業態変換を図る動きも出ている。これからは、こうしたにわか業者とのトラブルが続出するおそれも出てくるので注意したい。
(文=松井克明/CFP)
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